薬学部 病態生化学教室
Department of Pathological Chemistry
准教授:
東 祐太郎
檜貝 孝慈 (2011年9月昇任)
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■ 概要
1)NK細胞のレクチン様受容体の機能解析
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NK細胞上のレクチン様受容体であるNKG2A, C, DやCD94, natural cytotoxicity receptor NCR1,2が、sLeXに結合することをタンパク質レベルで証明した。また、これらのレクチン様受容体が多価のα2,3-結合シアル酸およびヘパリンなどのグルコサミノクリカンとも強く結合することを明らかにした。NK細胞は、標的細胞上のこれらの分子を認識して、細胞傷害を引き起こす可能性を示した。
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2)アポトーシス誘発細胞における細胞表面タンパク質の発現変化
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ヒトT細胞由来Jurkat細胞の細胞膜上に存在する貪食阻害因子CD31、CD47が、アポトーシスの誘導によりblebbing部位へ局在化し、これらを含む細胞断片のblebbing部位からの放出によって細胞膜から減少することを明らかにした。また、ヒト大腸がん由来HT29細胞を抗がん剤oxaliplatin、 mitoxantroneで処理すると、小胞体ストレスの活性化を介して小胞体タンパクcalreticulinとcalnexinが細胞膜へ移行することを認め、アポトーシスを誘発した細胞では細胞表面のタンパク質発現に特徴的な変化が起こることを明らかにした。
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■ Keywords
NK細胞, CD94, NKG2s, NCRs, ヘパリン, α2,3-結合シアル酸, 細胞傷害, アポトーシス, CD31, CD47, calreticulin, calnexin, 抗がん剤, 小胞体ストレス
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■ 当該年度の研究費受入状況
1.
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平成23年度文部科学省科学研究費補助金・若手研究(B)
(研究課題番号:23790631)
研究課題:糖鎖によるNK細胞の活性化制御
(研究代表者:桧貝 孝慈)
研究補助金:2200000円 (代表)
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■ 当該年度研究業績数一覧表
研究者名 |
刊行論文 |
著書 |
その他 |
学会発表 |
その他 発表 |
和文 | 英文 |
和文 | 英文 |
国内 | 国際 |
筆 頭 | 共 著 | 筆 頭 | 共 著 |
筆 頭 | 共 著 | 筆 頭 | 共 著 |
筆 頭 | 共 著 |
演 者 | 共 演 | 演 者 | 共 演 |
演 者 | 共 演 |
東 祐太郎
准教授
医学博士
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| | 1 | 3 |
| | | |
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3
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5
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檜貝 孝慈
講師
博士(薬学)
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| | 2 | 2 |
| | | |
| |
3
|
5
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計 |
0 | / | 3 | / |
0 | / | 0 | / |
0 | / |
6 (0) | / |
0 (0) | / |
0 (0) | / |
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研究者名 |
刊行論文 |
著書 |
その他 |
学会発表 |
その他 発表 |
和 文 | 英 文 |
和 文 | 英 文 |
国 内 | 国 際 |
筆 頭 | 筆 頭
| 筆 頭 | 筆 頭
| 筆 頭 |
演 者 | 演 者
| 演 者 |
東 祐太郎
准教授
医学博士
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| 1 |
| |
|
3
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檜貝 孝慈
講師
博士(薬学)
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| 2 |
| |
|
3
|
|
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計 |
0 | 3 |
0 | 0 |
0 |
6 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
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( ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会
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( ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会
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■ 刊行論文
原著
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1.
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Azuma Y, Nakagawa H, Dote K, Higai K and Matsumoto K:
Decreases in CD31 and CD47 levels on the cell surface during etoposide-induced Jurkat cell apoptosis.
Biol. Pharm. Bull
34
(12)
:1828-1834
, 2011
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2.
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Xin X, Higai K, Imaizumi Y, Suzuki C, Ito K, Itoh A, Matsumoto S, Azuma Y, Matsumoto K.:
Natural killer group 2A (NKG2A) and natural killer group 2C (NKG2C) bind to sulfated glycans and α2,3-NeuAc-containing glycoproteins.
Biol. Pharm. Bull.
34
(4)
:480-485
, 2011
|
3.
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Higai K, Itoh A, Imaizumi Y, Suzuki C, Xin X, Azuma Y, Matsumoto K:
Binding Properties of CD94 to Sulfated Glycans and alpha2,3-NeuAc-
Containing Glycoproteins and Mutagenesis Analysis.
The Open Biotechnology Journal
5
:14-20
, 2011
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4.
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Higai K, Matsumoto S, Kimura M, Imaizumi Yuzo, Yanai Kazuyuki, Azuma Y, Matsumoto K.:
NKG2D: binding properties for glycan ligands, and mutagenesis analysis.
The Open Biotechnology Journal
5
:33-38
, 2011
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■ 学会発表
国内学会
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1.
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東 祐太郎、杉山 奈穂、小寺 彩子、土手 香苗、桧貝 孝慈、松本 宏治郎:
アポトーシスによる細胞の断片化と放出を介した細胞表面タンパクの減少.
日本薬学会第132年会,
札幌,
2012/03
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2.
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篠田千尋、桧貝孝慈、伊藤健一郎、櫻井瑞葉、柳内和幸、東祐太郎、松本宏治郎:
NCRsの糖鎖リガンドの解析.
第84回日本生化学会大会,
京都,
2011/12
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3.
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篠田 千尋、桧貝 孝慈、伊藤 健一郎、櫻井 瑞葉、柳内 和幸、東 祐太郎、松本 宏冶郎:
NCRsの糖鎖リガンドの解析.
第55回日本薬学会関東支部大会,
千葉,
2011/10
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4.
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東 祐太郎、中川 英明、土手 香苗、桧貝 孝慈、松本 宏治郎:
Etoposideによりアポトーシスを誘発したJurkat細胞の細胞表面における貪食抑制因子CD31,
CD47発現の減少とその機構.
第55回日本薬学会関東支部大会,
千葉,
2011/10
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5.
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桧貝 孝慈、Xin Xin、伊藤 あゆみ、松本 早代、木村 恵、柳内 和幸、東 祐太郎、松本 宏治郎:
Killer lectin-like receptorsの糖鎖リガンドの解析.
第55回日本薬学会関東支部大会,
千葉,
2011/10
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6.
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篠田 千尋、桧貝 孝慈、伊藤 健一郎、櫻井 瑞葉、柳内 和幸、東 祐太郎、松本 宏治郎:
NCRsの糖鎖リガンドの解析.
第84回日本生化学会大会,
京都,
2011/09
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7.
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桧貝 孝慈、今泉 雄三 、Xin Xin 、松本 早代 、伊藤 あゆみ 、木村 恵、柳内 和幸 、東 祐太郎 、松本 宏治郎:
キラーレクチン様受容体の糖鎖リガンドの解析.
第84回日本生化学会大会,
京都,
2011/09
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8.
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桧貝 孝慈、今泉 雄三、Xin Xin、松本 早代、伊藤 あゆみ、鈴木 千穂、木村 恵、柳内 和幸、東 祐太郎、松本 宏治郎:
キラーレクチン受容体の糖鎖リガンド特異性.
第84回日本生化学会大会,
京都,
2011/09
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9.
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東 祐太郎、鈴木 賢一、牛木 陽子、桧貝 孝慈、松本 宏治郎:
抗がん剤によるcalreticulinの細胞表面発現に対する小胞体ストレスの関与.
第84回日本生化学会大会,
京都,
2011/09
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