<<< 前 2008年度 | 2009年度
 理学部 情報科学科 通信制御部門
 Communication and Control Section

教授:
  山内 長承
  佐藤 文明
  伊藤 登
准教授:
  日紫喜 光良
講師:
  小田 弘良
■ 概要
1.バイオインフォマティクス分野における大量情報処理技術の研究(山内 長承)
バイオインフォマティクスを応用分野とする大量情報処理技術を研究している。特に、マルチコアやGPGPU、Cellプロセッサによる並列処理を用いた、タンパク構造推定や大量のシーケンスアラインメントの高速化、大量な論文データベースからの文脈アウェアな情報抽出を中心のテーマにして、研究を進めている。
2.モバイルコンピューティング・ユビキタスコンピューティングに関する研究(佐藤 文明)
携帯電話や無線LAN などの無線ネットワークの技術の発展により,モバイルコンピューティングやユビキタスネットワークの研究が盛んになってきている。我々は,携帯端末のみで構成され,災害現場での通信や自動車間の通信に利用されようとしているモバイルアドホックネットワークについての研究を実施している。特に,省電力ルーティング,高信頼ルーティング,アドホックネットワークの特性を利用した応用システム,端末の位置情報検出方式などについての研究を行っている。
3.可変ディジタルフィルタの設計理論に関する研究(伊藤 登(Tian-Bo Deng))
多次元ディジタルフィルタは動画像処理,医用画像処理,地震波,気象データ,レーダー,ソナーのデータ解析などの応用分野でその有効性が注目されている。例えば,動画像は空間2次元と時間1次元の3次元信号としてモデル化でき,3次元ディジタルフィルタを用いれば,雑音除去,画質改善,画像符号化などの処理ができる。また,ディジタル信号処理の過程で,処理の目的に応じて素早くフィルタの周波数特性を変化させる必要がある。このような周波数特性が調整可能なディジタルフィルタは可変ディジタルフィルタと呼ばれる。本研究室では,このような要求を満たす1次元と多次元可変ディジタルフィルタの最適設計理論に関する研究を行っている。
4. 分子医療情報学:分子情報と健康との橋渡しのための情報学的研究(日紫喜 光良)
基礎的な医科学研究、臨床的な医科学研究、臨床の実践、さらには人々の健康増進行動との間で適切な情報の流通と統合がおこなわれるように、情報学的方法論の開発と実践を追求している。例えば、生体内パスウェイ解析とゲノム情報の統合による「重要な遺伝子」の同定、患者が能動的に先進医療を選択できるための情報提供技術の開発、健康増進のための動機づけの方法についての研究などをおこなっている。
5.通信理論とシステム理論に関する研究(小田 弘良)
未知システムの入力を観測せずに,出力のみから,逆システムを推定し,入力を復元するブラインド等化問題について研究している。これは通信の問題では,伝送路通過中に歪みを受けた受信信号から未知である送信信号を復元する問題に応用できる。現在,ブラインド等化アルゴリズムの高速化,多次元化,ブラインドシステム同定の研究を行っている。
■ Keywords
バイオインフォマティクス, 並列処理, テキストマイニング, モバイルコンピューティング,ユビキタスネットワーク,医療情報学, 医学図書館学, 健康科学, パスウェイ解析, 信号処理,可変フィルタ,ディジタル補聴器,ブラインド等化
■ 当該年度研究業績数一覧表
研究者名 刊行論文 著書 その他 学会発表 その他
発表
和文英文 和文英文 国内国際
















伊藤 登   教授
工学博士
   4           1
 
 3
 
 
 
佐藤 文明   教授
博士(工学)
 1             1
 8
 2
 
 
 
山内 長承   教授
工学博士
              
 
 
 
 
 
日紫喜 光良   准教授
博士(医学)
   1           
 
 2
 
 
 
小田 弘良   講師
工学修士
              1
 1
 
 
 
 
 1 5  0 0  0  3
(0)
 7
(0)
 0
(0)
研究者名 刊行論文 著書 その他 学会発表 その他
発表














伊藤 登   教授
工学博士
  4       1
 3
 
佐藤 文明   教授
博士(工学)
 1        1
 2
 
山内 長承   教授
工学博士
         
 
 
日紫喜 光良   准教授
博士(医学)
  1       
 2
 
小田 弘良   講師
工学修士
         1
 
 
 1 5  0 0  0  3
(0)
 7
(0)
 0
(0)
(  ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会 (  ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会
■ 刊行論文
原著
1. 佐藤文明:  参加脱退率を考慮した階層的DHTシステムの構成方式.  情報処理学会論文誌  51 (2) :418-428 , 2010
2. Teruyoshi Hishiki, Mami Suzuki Takaki, Somyong Park, Kyoko Takano:  Collaboration with Wired-Marker, a browser add-on to highlight Web pages.  AMIA ... Annual Symposium proceedings / AMIA Symposium. AMIA Symposium  1 (1) :950 , 2009
3. T.-B. Deng:  Generalized WLS method for designing allpass variable fractional-delay digital filters.  IEEE Trans. Circuits Syst. I: Regular Papers  56 (10) :2207-2220 , 2009
4. T.-B. Deng:  Robust structure transformation for causal Lagrange-type variable fractional-delay filters.  IEEE Trans. Circuits Syst. I: Regular Papers  56 (8) :1681-1688 , 2009
5. T.-B. Deng, S. Chivapreecha, and K. Dejhan:  Unified Pascal matrix for first-order s-z domain transformations.  IEEE Trans. Signal Processing  57 (6) :2130-2139 , 2009
6. T.-B. Deng:  Frequency-domain weighted-least-squares design of signal-dependent quadratic interpolators.  IET Signal Processing  4 (1) :102-111 , 2010
■ 学会発表
国内学会
1. ◎小田弘良,佐藤洋一: 相関のある信号に対するブラインド等化について.  電子情報通信学会総合大会,  東北大学(仙台),  2010/03
2. ◎安原洸一,佐藤文明: アドホックネットワークにおける端末間距離に基づく位置推定方式.  情報処理学会,  第72回情報処理学会全国大会(東京大学),  2010/03
3. ◎高澤光介,佐藤文明: 移動予測を用いたセンサーネットワークによる端末位置検出システム.  情報処理学会,  第72回情報処理学会全国大会(東京大学),  2010/03
4. ◎佐久間洋,佐藤文明: 類似性に基づく構造型ブルームフィルタの構成方式.  情報処理学会,  第72回情報処理学会全国大会(東京大学),  2010/03
5. ◎小野智弘,佐藤文明: アドホックネットワークにおける片方向リンクを使ったルーティング方式.  情報処理学会,  第72回情報処理学会全国大会(東京大学),  2010/03
6. ◎松嶋一樹,佐藤文明: アドホックネットワークにおける信頼値に基づく利己的ノードの検出とルーティング方式の提案.  情報処理学会,  第72回情報処理学会全国大会(東京大学),  2010/03
7. ◎嶋野裕太,佐藤文明: 分散ハッシュテーブルChordにおけるノードの動的再配置方式.  情報処理学会,  第72回情報処理学会全国大会(東京大学),  2010/03
8. ◎末廣 創,佐藤文明: すれ違い通信による情報伝搬モデルの特性評価.  情報処理学会,  第72回情報処理学会全国大会(東京大学),  2010/03
9. ◎木村直登,佐藤文明: 片方向リンクのある無線環境におけるMACプロトコルの提案.  情報処理学会,  第72回情報処理学会全国大会(東京大学),  2010/03
10. T.-B. Deng: Variable filter-bank using digital spectral transformations.  IEICE Technical Report,  Miyakojima, Japan,  2010/03
11. ◎日紫喜光良, 杉浦菜月, 朴召命, 高木満美, 高野香子: Wired-MarkerとHyper-Anchorを用いたPubMedスクラップブックの共有.  日本医療情報学会,  広島,  2009/11
12. 佐藤文明: 参加脱退率と検索頻度を考慮した階層型分散ハッシュテーブルの構成方式.  情報処理学会,  情報処理学会マルチメディア通信と分散処理ワークショップ(北海道、 層雲峡),  2009/10
13. ◎末廣 創,小田弘良: ニューラルネットワークによる最短経路問題の解法.  第53回システム制御情報学会研究発表講演会,  神戸市産業振興センター(神戸),  2009/05
14. ◎日紫喜光良: Research collaboration using Wired-Marker and Hyper-Anchor: browser add-ons to highlight text on Web pages.  第32回日本分子生物学会年会,  横浜,  2009/12
15. 日紫喜光良他: Research collaboration using Wired-Marker and Hyper-Anchor: browser add-ons to highlight text on Web pages.  第32回日本分子生物学会年会,  横浜,  2009/12
16. 日紫喜光良他: Wired-MarkerとHyper-Anchorを用いたPubMedスクラップブックの共有.  第29回医療情報学連合大会,  広島,  2009/11
国際学会
1. T.-B. Deng: Farrow structures using different transformation matrices.  Proc. the 2nd International Conference on Computer Engineering and Applications (ICCEA 2010),  Bali Island, Indonesia,  2010/03
2. Fumiaki Sato: Evaluation of the Structured Bloom Filter.  DEXA CISIS2010,  ポーランド、クラクフ,  2010/02
3. Teruyoshi Hishiki, Mami Suzuki Takaki, Somyong Park, Kyoko Takano: Collaboration with Wired-Marker, a browser add-on to highlight Web pages.  2009 AMIA Annual Symposium,  San Francisco, USA,  2009/11
4. T.-B. Deng: Low-complexity design of 2-D half-band filters.  Proc. 2009 IEEE International Symposium on Communications and Information Technologies (ISCIT 2009),  Incheon, Korea,  2009/09
5. T.-B. Deng: Multidimensional filtering approach to high-resolution image interpolation.  Proc. 2009 International Technical Conference on Circuits/Systems, Computers and Communications (ITC-CSCC 2009,  Jeju, Korea,  2009/07
6. Fumiaki Sato: An Efficient Shared-tree-Based Multi-source Multicast Routing Protocol in Mobile Networks.  IEEE AINA2009,  イギリス、ブラッドフォード,  2009/05
  :Corresponding Author
  :本学研究者