東邦大学 教育・研究業績データベース   
   TOPページ   


<<< 前 2010年度 | 2011年度 | 2012年度
 薬学部 病態生化学教室
 Department of Pathological Chemistry

准教授:
  東 祐太郎
  檜貝 孝慈
■ 概要
1)抗がん剤による細胞表面タンパク質の発現変化と貪食への関与
ヒト大腸がん由来HT29細胞を抗がん剤oxaliplatin、 mitoxantroneで処理すると、小胞体ストレスを介して小胞体タンパクcalreticulinが、アポトーシスに先行して細胞膜へ移行することを明らかにした。またこの機構は小胞体ストレスにより活性化されたcaspase8を介するがcaspasse3は関与せず、アポトーシスの誘発機構とは異なった機構であることを明らかにした。
2)NK細胞のレクチン様受容体の機能解析
NK細胞上のレクチン様受容体であるNKG2A, C, DやCD94, natural cytotoxicity receptor NCR1,2が、sLeXに結合することをタンパク質レベルで証明した。また、これらのレクチン様受容体が多価のα2,3-結合シアル酸およびヘパリンなどのグルコサミノクリカンとも強く結合することを明らかにした。NK細胞は、標的細胞上のこれらの分子を認識して、細胞傷害を引き起こす可能性を示した。
3) FUT I 遺伝子の転写調節
LeB、LeY 型糖鎖合成に直接関与しているFUT Iの発現メカニズムの解析を行った。
DLD-1 細胞における転写開始点をおよびプロモーターを決定し、転写因子であるElk-1 の認識配列がプロモーター中に存在することを明らかにした。また、FUT I 5’上流-90 から-81 までの領域のElk-1 コンセンサスシークエンスのMutant やElk-1 のドミナントネガティブ体(DN-Elk-1)発現ベクターおよびCHIpによる解析から、FUT I の発現にはElk-1が関与していることが考えられた。
■ Keywords
抗がん剤, calreticulin, calnexin,小胞体ストレス, アポトーシス, NK細胞, CD94, NKG2s, NCRs, ヘパリン, α2,3-結合シアル酸, 細胞傷害, FUT1 , Elk-1
■ 当該年度の研究費受入状況
1.  平成24 年度文部科学省科学研究費 基盤研究(C)  (研究課題番号:24590099)
 研究課題:抗がん剤処理によるカルレティキュリンの細胞表面への移行とその生理的意義  (研究代表者:東 祐太郎)
 研究補助金:1400000円  (代表)
2.  平成24年度文部科学省科学研究費補助金・若手研究(B)  (研究課題番号:23790631)
 研究課題:糖鎖によるNK細胞の活性化制御  (研究代表者:桧貝 孝慈)
 研究補助金:1200000円  (代表)
■ 当該年度研究業績数一覧表
研究者名 刊行論文 著書 その他 学会発表 その他
発表
和文英文 和文英文 国内国際
















東 祐太郎   准教授
医学博士
    2          1
 4
 
 
 
 
檜貝 孝慈   准教授
博士(薬学)
   1 2          2
 5
 
 
 
 
 0 1  0 0  0  3
(0)
 0
(0)
 0
(0)
(  ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会
■ 刊行論文
原著
1. Ito K., Higai K., Shinoda C., Sakurai M., Yanai K., Azuma Y., Matsumoto K.:  Unlike NKp30, natural cytotoxicity receptor NKp44 binds to multimeric alpha2,3-NeuNAc-containing N-glycans.  Biol. Pharm. Bull.  35 :1-7 , 2012
2. Taniuchi F, Higai K, Tanaka T, Azuma Y, Matsumoto K.:  Transcriptional regulation of Fucosyltransferase 1 gene expression in colon cancer cells.  ScientificWorldJournal.  2013 :105464 , 2013
3. Higai K., Matsumoto K.:  Glycan ligand specificity of killer lectin receptors.  Yakugaku Zasshi  132 (6) :705 -712 , 2012
■ 学会発表
国内学会
1. ◎伊藤健一郎, 高橋真美子, 桧貝孝慈, 東祐太郎, 吉田直弘, 松本宏治郎: Naturalcytotoxicityreceptors(NCRs)の糖鎖リガンド特異性.  日本薬学会第133年会,  横浜,  2013/03
2. ◎今泉雄三, 小松由佳, 桧貝孝慈, 東祐太郎, 松本宏治郎: KillerLectin-likeReceptors(KLRs)の糖鎖リガンド特異性.  日本薬学会第133年会,  横浜,  2013/03
3. ◎東祐太郎, 鈴木賢一, 桧貝孝慈, 松本宏治郎: 抗がん剤による小胞体ストレスとcaspaseの活性化を介したcalreticulinの細胞表面における増加.  日本薬学会第133年会,  横浜,  2013/03
4. ◎桧貝孝慈, 谷内富美子, 田中智美, 東祐太郎, 松本宏治郎: 大腸癌細胞におけるFUTI遺伝子の転写調節.  日本薬学会第133年会,  横浜,  2013/03
5. ◎伊藤 健一郎, 桧貝 孝慈, 東 祐太郎, 松本 宏治郎: Killer Lectin-like Receptors(KLRs)およびNatural cytotoxicity triggering receptorsの糖鎖リガンド特異性.  第85回日本生化学会大会,  福岡,  2012/12
6. ◎谷内 富美子, 桧貝 孝慈, 松本 宏治郎: 第31回日本糖質学会年会.  大腸癌細胞におけるFUT I 遺伝子の転写調節,  鹿児島,  2012/09
7. ◎桧貝 孝慈: Killer lectin-like receptorおよびNatural cytotoxicity triggering receptorsの糖鎖リガンド特異性.  第6回QCM研究会,  東京,  2012/08
  :Corresponding Author
  :本学研究者