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 看護学部 看護学科 感染制御学研究室
 Department of Infection Control and Prevention

教授:
  小林 寅吉

助教:
  金山 明子
■ 概要
近代化した社会とともに衛生環境が向上し感染症も大きく変遷している。かつての赤痢やコレラなどの強毒菌による感染流行から黄色ブドウ球菌や緑膿菌などの弱毒菌による日和見感染へと感染様式も変化している。特に医療技術の向上と平均寿命の延長により高齢者や免疫不全患者などの易感染者への日和見感染が増加している。これらのうちメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)や多剤耐性菌は社会的問題にまで発展している。一方、新型インフルエンザやSARSなど過去にはなかった新しい病原体による新興感染症や、一時、制圧できていたかに見えた結核や百日咳などの再興感染症など、人類はふたたび感染症によって危機的状況におかれているといっても過言ではない。このような環境のもと感染症およびその対策である感染制御を正しく理解し、医療施設はもとより地域および地球規模で感染対策を実践できる医療従事者を育成することを目標に教育、研究を行っている。研究室における主な研究内容は (1)臨床微生物の性状と感染症に関する基礎的研究、(2) 病原微生物の抗菌薬耐性化と疫学調査研究、(3) 医療関連施設内感染と防止対策に関する研究、(4) 感染症診断に関する細菌学的研究、(5) 常在菌の役割とプロバイオティクスに関する研究、などである。
■ Keywords
臨床微生物, 抗菌薬, 消毒薬, 耐性菌, 医療施設関連感染, PK-PD, 感染症診断, プロバイオティクス
■ 当該年度の研究費受入状況
1.  平成25年度科学研究費助成事業(科学研究費補助金), 基盤研究(C)  (研究課題番号:22590607)
 研究課題:医療用携帯電話の細菌汚染と使用背景に関する調査研究  (研究分担者:研究分担者:小林寅吉、研究分担者:金山明子)
 研究補助金:400000円  (分担)
2.  平成25年度科学研究費助成事業(科学研究費補助金), 基盤研究(C)  (研究課題番号:23590816)
 研究課題:病院内温水洗浄便座装置の細菌汚染に関する調査研究  (研究代表者:研究代表者:小林寅吉、研究分担者:金山明子)
 研究補助金:500000円  (代表)
■ 当該年度研究業績数一覧表
研究者名 刊行論文 著書 その他 学会発表 その他
発表
和文英文 和文英文 国内国際
















小林 寅吉   教授
保健学博士
 1 1  1  1 2       3
(1)
 17
 1
 4
 
 2
勝瀬(金山) 明子   助教
看護学修士
    1  2        2
 15
 1
 4
 1
 1
 1 0  3 0  0  5
(1)
 2
(0)
 1
(0)
研究者名 刊行論文 著書 その他 学会発表 その他
発表














小林 寅吉   教授
保健学博士
 1   1     3
(1)
 1
 
勝瀬(金山) 明子   助教
看護学修士
    2     2
 1
 1
 1 0  3 0  0  5
(1)
 2
(0)
 1
(0)
(  ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会 (  ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会
■ 刊行論文
原著
1. 小林寅吉, 渡辺大介, 水沢伸二, 窪田弘幸, 鈴木崇嗣, 傳田祐也, 金子明寛:  歯性感染症主要起炎菌に対するsitafloxacinの殺菌力に関する検討.  歯科薬物療法  32 (3) :1 -8 , 2013
2. 岩渕博史, 王宝禮, 小林寅吉, 渡部茂, 金子明寛:  歯科保険医療における未承認薬・適応外薬を中心とした概論的調査.  歯科薬物療法  32 (3) :144 -154 , 2013
3. Ryusaburo Furuya, Yosuke Koga, Shinichiro Irie, Fumiaki Ikeda, Akiko Kanayama, Intetsu Kobayashi, Masatoshi Tanaka:  In vitro activities of antimicrobial combinations against clinical isolates of Neisseria gonorrhoeae.  Journal of Infection and Chemotherapy  19 :1218 -1220 , 2013
■ 著書
1. 小林寅吉:    はじめよう 看護の感染と防御  1.  ヴァン メディカル,  東京都, 2014
2. 金山明子, 小林寅吉:  Clostridium difficle感染症の臨床検査.  臨床検査  1119-1124.  医学書院,  東京, 2013
3. 金山明子, 小林寅吉:  はじめよう、検査説明
Clostridium difficile感染症の診断.  臨床検査 増刊号  1350-1351.  医学書院,  東京, 2013
■ 学会発表
国内学会
1. ◎小林寅吉: 耐性化する細菌、その巧妙な技に立ち向かう抗菌薬-新しいキノロン薬の殺菌作用に関る知見‐.  第25回日本臨床微生物学会総会,  愛知県名古屋市,  2014/02
2. ◎金山 明子, 小林 寅吉, 吉澤 定子, 舘田 一博, 金子 明寛: 大学病院における温水洗浄便座装置における細菌汚染の実態.  第29回日本環境感染学会総会,  東京都,  2014/02
3. ◎小林寅吉, 金山明子, 金子明寛: 色素沈着が認められた爪から分離した細菌とその要因に関する検討.  第29回日本環境感染学会総会・学術集会,  東京都,  2014/02
4. ◎鈴木真言, 瀧川元子, 小山英明, 長谷川美幸, 松崎薫, 池田文昭, 金山明子, 小林寅吉: 腸内細菌科菌種のESBL産生株簡易検出法の検討.  第25回日本臨床微生物学会総会,  愛知県名古屋市,  2014/01
5. ◎池田文昭, 松崎薫, 小山英明, 長谷川美幸, 金山明子, 小林寅吉: 血流感染患者由来Pseudomonas aeruginosa 2005年~2012年分離株の各種抗菌薬感受性.  第48回緑膿菌感染症研究会,  長崎県長崎市,  2014/01
6. ◎井村幸恵, 金山明子, 小林寅吉, 尾上泰彦: 2012~2013年に川崎市において淋菌感染症が疑われた患者より分離されたNeisseria gonorrhoeaeの抗菌薬感受性と遺伝学的性状について.  日本性感染症学会 第26回学術大会,  岐阜県岐阜市,  2013/11
7. ◎古屋隆三郎, 田中正利, 中牟田誠一, 山口秋人, 金山明子, 小林寅吉, 伊與田貴子, 雑賀威: 福岡市における各種薬剤耐性淋菌の分離状況.  日本性感染症学会 第26回学術大会,  岐阜県岐阜市,  2013/11
8. ◎金坂伊須萌,伊藤隆光, 金山明子, 小林寅吉: 自動測定機器およびCLSI標準法によるVCM、TEICのStaphylococcus aureusに対するMICの比較検討.  第60回日本化学療法学会東日本支部総会,  東京都,  2013/10
9. ◎金子明寛, 鈴木崇嗣, 傳田祐也, 新井俊弘, 伊与田貴子, 天野綾子, 鈴木真言, 松崎薫, 長谷川美幸, 池田文昭, 金山明子, 小林寅吉: 歯性感染症臨床分類別の起炎菌検出頻度および抗菌薬感受性について.  第60回日本化学療法学会東日本支部総会,  東京都,  2013/10
10. ◎井村幸恵, 金山明子, 小林寅吉, 尾上泰彦: 川崎市において分離されたNeisseria gonorrhoeaeおよびNeisseria meningitidisの抗菌薬感受性とその背景について.  第62回日本感染症学会東日本地方会学術集会,  東京都,  2013/10
11. ◎瀧川元子, 伊与田貴子, 天野綾子, 鈴木真言, 松崎薫, 長谷川美幸, 池田文昭, 金山明子, 小林寅吉: 腸内細菌科菌種が産生するESBLの簡易検出法および網羅的遺伝子型別.  第62回日本感染症学会東日本地方会学術集会,  東京都,  2013/10
12. ◎金山明子, 小林寅吉, 金子明寛: 医療用携帯電話表面の細菌による医療従事者の手指汚染に関する検討.  日本防菌防黴学会第40回年次大会,  大阪府,  2013/09
13. ◎小林寅吉,金山明子: ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムの各種病原微生物に対する消毒効果と次亜塩素酸ナトリウムとの比較検討.  日本防菌防黴学会第40回年次大会,  大阪府,  2013/09
14. ◎赤岩裕士, 野中栄治, 岩嵜徹治,小林寅吉: 塩化セチルピリジニウムと亜鉛含有抗菌性セルロース繊維の抗菌作用とメカニズムの解明.  日本防菌防黴学会第40回年次大会,  大阪府,  2013/09
15. ◎金子明寛, 池田文昭, 金山明子, 小林寅吉: 歯性感染症の主要原因菌検出率および検出菌の各種抗菌薬感受性.  第33回日本歯科薬物療法学会 総会・学術大会,  東京都,  2013/06
16. ◎小林寅吉, 池田文昭, 金子明寛: Sitafloxacin およびその他ニューキノロン系抗菌薬の歯性感染症主要起炎菌に対する殺菌作用に関する検討.  第33回日本歯科薬物療法学会 総会・学術大会,  東京都,  2013/06
17. ◎吉田直美, 金山明子, 小林寅吉, 飯田英信: 耳鼻咽喉科外来において患者耳漏から検出されたMRSAの各種抗菌薬感受性およびCA-MRSAの分布.  第87回日本感染症学会総会,  神奈川県横浜市,  2013/06
18. ◎瀧川元子, 鈴木真言, 松崎薫, 長谷川美幸, 池田文昭, 金山明子, 小林寅吉: 腸内細菌科菌種のESBL産生株の検出法に関する検討.  第87回日本感染症学会総会,  神奈川県横浜市,  2013/06
19. ◎金子明寛, 鈴木崇嗣, 傳田祐也, 新井俊弘, 窪田弘幸, 小山英明, 松崎薫, 長谷川美幸, 池田文昭, 金山明子, 小林寅吉: 歯科感染症分離菌の検出率および各種抗菌薬感受性の経年的推移について.  第61回日本化学療法学会総会,  神奈川県横浜市,  2013/06
国際学会
1. ◎Intetsu Kobayashi, Akiko Kanayama, Miyuki Hasegawa, Akihiro Kaneko: Bactericidal activity of sitafloxacin and other new quinolones against antimicrobial resistant Streptococcus pneumoniae.  American Society for Microbiology, 113th General Meeting,  Denver, 米国,  2013/05
2. ◎K. Matsuzaki, M. Suzuki, M. Kaneoka, H. Koyama, E. Fujihara, M. Amano, M. Hasegawa,
F. Ikeda, A. Kanayama, I. Kobayashi: Antimicrobial susceptibility profile of Pseudomonas aeruginosa isolates from blood stream infections in Japan, 2005 to 2012.  American Society for Microbiology, 113th General Meeting,  Denver, 米国,  2013/05
3. ◎Kanayama K, Kobayashi I, Yoshizawa S, Tateda K, Kaneko K: Extent of bacterial contamination of electronic warm water bidet toilets in a university hospital settinge.  American Society for Microbiology, 113th General Meeting,  Denver, U.S.A,  2013/05
4. ◎Kazunori Yamada, Akiko Kanayama, Intetsu Kobayashi: ESBL-producing E. coli isolated from hospitalized patients at a neurosurgery hospital: clinical history and characterization of isolates.  American Society for Microbiology, 113th General Meeting,  Denver, 米国,  2013/05
5. ◎Naomi Yoshida, Akiko Kanayama, Intetsu Kobayashi: Antimicrobial susceptibility profile of MRSA isolates from ear discharge of patients seen in Ear, Nose, and Throat (ENT) Practice and whether these represent CA-MRSA strains.  American Society for Microbiology, 113th General Meeting,  Denver, 米国,  2013/05
その他
1. ◎井村幸恵, 金山明子, 小林寅喆, 尾上泰彦: 川崎市において淋菌感染症が疑われた患者より分離されたNeisseria gonorrhoeaeの抗菌薬感受性と遺伝学的性状について.  第10回 東邦大学4学部合同学術集会,  東京都,  2014/03
2. ◎金山明子, 小林寅吉, 内野卯津樹, 青木博, 武城英明: 同一症例から分離されたESBL産生性の異なるProteus mirabilisに関する検討.  第10回 東邦大学4学部合同学術集会,  東京都,  2014/03
  :Corresponding Author
  :本学研究者