2008年度
 医学部 医学科 産科婦人科学講座(佐倉)
 Department of Obstetrics and Gynecology (Sakura)

教授:
  木下 俊彦
准教授
  山澤功二
■ 概要
東邦大学医療センター佐倉病院産婦人科
1.周産期
当院新生児医とのカンファランスを定期的に行い,緊密な関係を保っている。千葉県下においては周産期医療が立ち遅れており,母子ともに周産期管理を行える施設は少ない。そこで本年度に地域周産期母子医療センターを開設し周産期医療に貢献を図った。臨床研究の一部は新生児学会において発表し,論文にまとめた。
2.内視鏡手術
良性卵巣腫瘍,子宮外妊娠に対し積極的に内視鏡手術を施行した。同手術法は通常手術として定着したものと思われる。子宮鏡下手術も増加し術前処置に低用量ピルを使用することにより子宮内膜の増殖が抑制されて良好な視野が確保されることを明らかにするなど臨床的研究を行い,その成績について内視鏡学会において報告した。
3.不妊治療・内分泌
リプロダクションセンターを中心に体外受精,顕微授精を継続して行った。リプロダクションセンター内に顕微授精も可能な培養施設を設置し外来ベースでの採卵と胚移植が可能となり,症例数も増加している。
4.悪性腫瘍治療
 子宮癌に対しては手術を中心とした治療を行い,一部ハイリスク群では術後に抗がん剤治療を施行し治療効果を確認中である。卵巣癌も同様に手術療法・化学療法を中心に治療を行った。
■ Keywords
周産期, 地域周産期母子医療センター, 不妊治療, 多嚢胞性卵巣症候群, 悪性腫瘍治療
■ 教授・准教授・講師の公的役職
1.  木下俊彦 :千葉県周産期医療保健協議会委員
■ 教授・准教授・講師の学会・研究会の役員
1.  木下俊彦 :日本産科婦人科学会代議員, 日本更年期医学会評議員, 日本内分泌学会代議員, 日本生殖医学会評議員, 日本アンドロロジー学会評議員
2.  山澤功二 :日本婦人科腫瘍学会評議員
■ 当該年度研究業績数一覧表
研究者名 刊行論文 著書 その他 学会発表 その他
発表
和文英文 和文英文 国内国際
















木下 俊彦   教授
医学博士
 2 2  1          3
(1)
 7
 
 2
 2
(1)
 7
矢野 ともね   助教
医学博士
  2            
 5
 
 1
 
 8
深谷 暁   助教
  2            
 4
 
 1
 
 7
齋藤 智博   助教
  2 1     1      1
 5
 1
 1
 1
 5
川島 秀明   助教
  2            
 4
 
 1
 2
 5
高島 明子   助教
 2             3
 3
 1
 
 2
 5
山澤功二
       1  1     
 
 
 
 
 3
 4 1  0 1  0  7
(1)
 2
(0)
 7
(1)
研究者名 刊行論文 著書 その他 学会発表 その他
発表














木下 俊彦   教授
医学博士
 2        3
(1)
 
 2
(1)
矢野 ともね   助教
医学博士
         
 
 
深谷 暁   助教
         
 
 
齋藤 智博   助教
  1   1    1
 1
 1
川島 秀明   助教
         
 
 2
高島 明子   助教
 2        3
 1
 2
山澤功二
         
 
 
 4 1  0 1  0  7
(1)
 2
(0)
 7
(1)
(  ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会 (  ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会
■ 刊行論文
原著
1. 木下俊彦:  多嚢胞性卵巣症候群にみるBioavailable Testosterone.  東邦医学会雑誌  55 :478-483 , 2008
2. 高島明子, 大高究, 齋藤麻由美, 石田洋昭, 安田豊, 川島秀明, 齋藤智博, 深谷暁, 矢野ともね, 木下俊彦:  当科における卵巣嚢腫に対する腹腔鏡手術の現況―より安全で簡便かつ低侵襲な手法をめざして―.  日本産科婦人科学会千葉地方部会雑誌  2 (2) :23-26 , 2008
3. 高島明子, 大高 究1)、斉藤麻由美, 石田洋昭, 安田 豊, 川島秀明, 斉藤智博, 深谷 暁, 矢野ともね, 木下俊彦, 臼井 彰:  子宮鏡下手術(TCR)の前処置として1相性低用量ピル(デソゲストレル・エチニルエストラジオール:マーベロン21R)の有効性について.  日本産科婦人科内視鏡学会雑誌  24 :370-373 , 2008
4. Akutagawa O, Nishi H, Kyo S, Terauchi F, Yamazawa K, Higuma C, Inoue M, Isaka K.:  Early growth response-1 mediates downregulation of telomerase in cervical cancer.  Cancer science  99 :1401-6 , 2008
5. Saitoh T, Tsuchiya Y, Kinoshita T, Itoh M, Yamashita S:  Inhibition of apoptosis by ascorbic and dehydroascorbic acids in Xenopus egg extracts.  Reproductive Medicine and Biology  8 (1) :3-9 , 2009
その他
1. 木下俊彦:  Placental mesenchymal dysplasia.  産婦人科の実際  57 (12) :1993-1997 , 2008
■ 著書
1. 山澤功二:  臨床医がマスターすべきこと C 検査 3 子宮内膜組織診.  産婦人科研修医ノート  50-53.  診断と治療社,  東京, 2008
■ 学会発表
国内学会
1. ◎安田 豊, 川島秀明, 石田洋昭, 斎藤麻由美, 高島明子, 斉藤智博, 深谷 暁, 矢野ともね, 山澤功二, 笹井大督, 蛭田啓之, 亀田典章: 骨盤内に発生した孤立性線維性腫瘍(solitary fibrous tumor)の1例.  日本産科婦人科学会千葉地方部会平成20年度冬季学術講演会,  千葉,  2009/01
2. ◎安田豊,川島秀明, 石田洋昭, 齋藤麻由美, 高島明子, 齋藤智博, 深谷暁, 矢野ともね, 山澤功二, 笹井大督, 蛭田啓之, 亀田典章, 木下俊彦: 骨盤内に発生した孤立性線維性腫瘍(solitary fibrous tumor)の一例.  日本産科婦人科学会千葉地方部会平成20年度冬期学術講演会,  千葉,  2009/01
3. ◎齋藤智博, 大高究, 齋藤麻由美, 石田洋昭, 安田豊, 高島明子, 川島秀明, 深谷暁, 矢野ともね, 木下俊彦, 臼井彰, 久保春海: クエン酸クロミフェン刺激の人工授精スケジュールにおけるGn-RHアナログ投与タイミングの至適卵胞径について.  日本産科婦人科学会千葉地方部会平成20年度冬期学術講演会,  千葉市,  2009/01
4. ◎高島明子, 石田洋昭, 斎藤麻由美, 安田 豊, 川島秀明, 斉藤智博, 深谷 暁, 矢野ともね, 山澤功二, 木下俊彦, 蛭田啓之, 亀田典章: 外陰部に発生した巨大angiomyofibroblastoma(血管筋線維芽細胞腫)の1例.  第116回日本産科婦人科学会関東連合地方部会総会・学術集会,  宇都宮,  2008/11
5. ◎本間誠次郎, 宮代通哉, 渡辺洋子, 吉野友紀子, 奥山光伸, 笹本英彦, 木下俊彦: 脂肪組織中のステロイドホルモン濃度と肥満度の関係.  第16回日本ステロイドホルモン学会学術集会,  福井市,  2008/11
6. ◎高島明子, 石田洋昭, 齋藤麻由美, 安田豊, 川島秀明, 齋藤智博, 深谷暁, 矢野ともね, 山澤功二, 木下俊彦, 蛭田啓之, 亀田典章: 外陰部に発生した巨大angiomyofibroblastoma(血管筋線維芽細胞腫)の一例.  第116回日本産科婦人科学会関東連合地方部会総会・学術集会,  宇都宮,  2008/11
7. ◎高島明子, 大高究, 石田洋昭, 齋藤麻由美, 安田豊, 川島秀明, 齋藤智博, 深谷暁, 矢野ともね, 木下俊彦, 臼井彰: 卵巣嚢腫に対する腹腔鏡下手術が卵巣予備能に及ぼす影響について―anti Mullerian hormone (AMH)を指標として―.  第54回日本生殖医学会総会・学術講演会,  神戸市,  2008/10
8. ◎石田洋昭,齋藤麻由美,安田豊,高島明子,川島秀明,齋藤智博,深谷暁,矢野ともね,木下俊彦: 卵管切除後の自然妊娠で同側卵管間質部妊娠をきたした一例.  第54回日本生殖医学会総会・学術講演会,  神戸,  2008/10
9. ◎川島秀明,高島明子,石田洋昭,齋藤麻由美,安田豊,齋藤智博,深谷暁,矢野ともね,山澤功二,木下俊彦, 笹井大督, 蛭田啓之, 亀田典章: 骨盤内腫瘤として発見された悪性リンパ腫の一例.  第5回日医・東邦・印旛市郡産婦人科臨床研究会,  千葉,  2008/10
10. ◎蛭田啓之, 笹井大督, 亀田典章, 長谷部光泉, 牧田幸三, 北村範子, 寺田一志, 高島明子, 木下俊彦: 有茎性発育を示す巨大な外陰部腫瘍の1例.  第30回日本病理学会関東支部・千葉地区集会,  千葉,日本,  2008/10
11. ◎木下俊彦, 高島明子, 石田洋昭, 齋藤麻由美, 安田豊, 川島秀明, 齋藤智博, 深谷暁, 矢野ともね, 山澤功二: 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)では血清中bioavailable testosterone(Bio-T)は高値を示す.  第9回千葉リプロダクション研究会学術講演会,  千葉,  2008/09
12. ◎臼井 彰, 久保春海, 宗 晶子, 森田峰人, 片桐由紀子, 齋藤智博, 高島明子, 木下俊彦: 体外受精反復不成功例へのDHEAの応用.  第26回日本受精着床学会総会・学術講演会,  福岡,  2008/08
13. ◎高島明子, 大高究, 石田洋昭, 齋藤麻由美, 安田豊, 川島秀明, 齋藤智博, 深谷暁, 矢野ともね, 木下俊彦: 妊孕能温存のための子宮内膜症性嚢胞に対する腹腔鏡下手術の検討.  第48回日本産科婦人科内視鏡学会,  横浜,  2008/08
14. ◎木下俊彦: 子宮内膜症の新しい治療法.  印旛・山武産婦人科医会学術セミナー,  千葉,  2008/07
15. ◎斎藤麻由美, 矢野ともね, 石田洋昭, 安田 豊, 高島明子, 川島秀明, 深谷 暁, 木下俊彦, 蛭田啓之, 亀田典章: 後腹膜原発平滑筋肉腫の一例.  第115回日本産科婦人科学会関東連合地方部会総会・学術集会,  東京,  2008/06
16. ◎木下俊彦: 多嚢胞性卵巣症候群にみるBioavailable testosterone.  第132回東邦医学会例会,  東京,  2008/06
17. ◎齋藤麻由美, 矢野ともね, 石田洋昭, 安田豊, 高島明子, 川島秀明, 深谷暁, 木下俊彦, 蛭田啓之 , 亀田典章: 後腹膜原発平滑筋肉腫の一例.  第115回日本産科婦人科学会関東連合地方部会総会・学術集会,  東京,  2008/06
18. ◎木下俊彦, 本間誠次郎: 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)では血清中bioavailable testosterone(Bio-T)は高値を示す.  第81回日本内分泌学会学術総会,  青森市,  2008/05
19. ◎川島秀明, 石田洋昭, 深谷暁, 矢野ともね, 木下俊彦: 急激な転帰をとった双胎妊娠の一例.  第4回日医・東邦・印旛市郡産婦人科臨床研究会,  千葉,  2008/04
20. ◎高島明子, 大高究, 石田洋昭, 齋藤麻由美, 安田豊, 川島秀明, 齋藤智博, 深谷暁, 矢野ともね, 木下俊彦: 一相性低用量ピルは子宮内膜の増殖を抑制し子宮鏡下手術の前処置として有効である.  第60回日本産科婦人科学会学術講演会,  横浜,  2008/04
21. 高島明子, 大高究, 齋藤麻由美, 齋藤智博, 矢野ともね, 木下俊彦: 腹腔鏡下卵巣チョコレート嚢胞核出術に対する希釈バゾプレシン注入法の検討.  日本産科婦人科学会千葉地方部会平成20年度冬期学術講演会,  千葉,  2009/01
22. ◎齋藤智博, 大高究, 高島明子, 矢野ともね, 木下俊彦, 臼井彰, 久保春海: FSH値が15mIU/ml以上の症例における卵巣生検の有用性について―排卵誘発無効症例に対する治療継続の判断―.  第26回日本受精着床学会総会・学術講演会,  福岡,  2008/08
国際学会
1. ◎Akiko Takashima,  Kiwamu Otaka, Hiroaki Ishida, Mayumi Saito, Yutaka Yasuda, Hideaki Kawashima, Tomohiro Saito, Satoru Fukaya, Tomone Yano, Toshihiko Kinoshita: Pre-operative Oral contraceptives therapy before hysteroscopic surgery.  Global Congress of Minimally Invasive Gynecology AAGL 37th Annual Meeting,  Las Vegas USA,  2008/11
2. ◎Tomohiro Saito, Tomone Yano, Toshihiko Kinoshita: Effectiveness of Laparoscopic Biopsy in the Case of Serum FSH Level More than 15.0nmol.  Global Congress of Minimally Invasive Gynecology AAGL 37th Annual Meeting,  Las Vegas USA,  2008/11
  :Corresponding Author
  :本学研究者