<<< 前 2012年度 | 2013年度
 理学部 生命圏環境科学科 地球環境科学部門 上原研究室(地殻力学・地下水理学)
 Laboratory of Geomechanics & Geohydrology
■ 概要
間隙流体による断層の摩擦特性に及ぼす影響
断層の摩擦特性は、地殻の力学特性や地震のメカニズムに直接的に関係します。この摩擦特性は、流体の存在に影響を及ぼされることが知られています。また近年、地震学や電磁気探査の発展により、地震のメカニズムと流体の存在の関連性について注目されております。しかしながら、地下深くの条件で流体が断層摩擦特性へどのような影響を及ぼすかということについてはまだ不明な点が多いです。
本研究室では、岩石やアナログ物質を用いて、地下深部における、流体が断層の摩擦特性に及ぼす影響について調べております。
研究内容:概要
水などの流体が地下でどのようなふるまいをするか、それが岩石や断層の力学特性にどう影響するのか、ということは、CO2地中貯留、放射性廃棄物の地層処分、石油・天然ガス等の資源開発、地震の発生メカニズムなどさまざまな分野に関係して重要な性質です。本研究室では、野外調査や岩石の微細構造の観察に、室内岩石実験や数値計算などを組み合わせることによって、これらの性質の解明に取り組んでおります。
堆積岩およびその内部に発達した断層・割れ目の透水特性
岩石中に発達した断層は、地下水などの流れに対して、場合によって流路としての役割を果たしたり、バリアとしての役割を果たしたりします。この断層の性質(透水特性)は、断層の深さや断層ができたときの条件、岩石の性質などに依存することが知られています。
堆積岩、特に地質学的に若いもの(例えば新第三紀以降)に関しては、元となる堆積物や堆積環境、埋没深度などに依存して、その岩石の性質(力学特性や透水特性)はバリエーションに富んでおり、したがってその中に発達する断層の性質も様々であることが考えられます。この、堆積岩の性質と断層の透水特性の関係を解明することは、上部地殻内の物質循環や、二酸化炭素地層処分などの地下空間利用の際の地盤の性質評価において重要です。
本研究室では、堆積岩および断層・割れ目の地下における透水特性について、野外調査や室内実験などの手法を用いて研究を行っております。
■ Keywords
構造地質学, 断層, 地下水, 室内岩石実験
■ 当該年度研究業績数一覧表
研究者名 刊行論文 著書 その他 学会発表 その他
発表
和文英文 和文英文 国内国際
















上原 真一   准教授
   1 2          
 
 
 
 
 
 0 1  0 0  0  0
(0)
 0
(0)
 0
(0)
研究者名 刊行論文 著書 その他 学会発表 その他
発表














上原 真一   准教授
  1       
 
 
 0 1  0 0  0  0
(0)
 0
(0)
 0
(0)
(  ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会 (  ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会
■ 刊行論文
原著
1. Shin-ichi Uehara, Miki Takahashi:  How rock mechanical properties affect fault permeability in Neogene mudstone?.  Energy Procedia  37 :5588 -5595 , 2013
2. Shin-ichi Uehara, Miki Takahashi:  Evolution of permeability and microstructure of shear zone in Neogene siliceous mudstone.  Journal of Structural Geology  60 :46 -54 , 2014
3. Miki Takahashi, Shuhei Azuma, Shin-ichi Uehara, Kyuichi Kanagawa, Atsuyuki Inoue:  Contrasting hydrological and mechanical properties of hemipelagic and turbidite muds cored from the shallow Nankai Trough accretionary prism.  Tectonophysics  600 :63 -74 , 2013
  :Corresponding Author
  :本学研究者