2012年度
 理学部 生命圏環境科学科 環境化学部門 大島研究室(環境化学)
 Laboratoty of Environmental Chemistry
■ 概要
環境中の化学物質の構造-活性相関
1)多環芳香族ケトンの蛍光増強の機構
 多環芳香族ケトンの溶液を脱気して強光照射すると、その蛍光が著しく増強され、かつ振動構造も明瞭になる。この蛍光増強の機構を解明するために、ナフトアントロンのメタノール溶液について蛍光増強を起こさせ、それをTOF-MSで分析した。その結果、ナフトアントロンの周りに13個のメタノール分子が集まった会合体を検出することができた。蛍光増強はこのような会合体に由来していると考えられる。現在、分子軌道法計算により会合体の構造の最適化を進めている。
2)甘草由来プレニルフラボノイドのプロテインチロシン脱リン酸酵素1B(PTP1B)阻害活性について
 インスリン経路を規制するプロテインチロシン脱リン酸化酵素1B(PTP1B)の阻害剤として、甘草由来のプレニルフラボノイドに着目し、その構造と阻害活性との相関を調べた。フラボノイドを酵素PTP1Bの“ポケット”に入れたドッキングのモデル系を構築して、半経験的分子軌道法PM3計算を実行した結果、ドッキングによる系のエネルギー低下が大きいほど活性が高くなること、プレニル基を有すると分子構造に柔軟性が生じて“ポケット”に入りやすくなることが分かった。
■ Keywords
構造-活性相関,光化学反応, 量子化学計算
■ 当該年度研究業績数一覧表
研究者名 刊行論文 著書 その他 学会発表 その他
発表
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大島 茂   教授
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(  ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会 (  ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会
■ 学会発表
国内学会
1. ◎柳下 真由子, 中島大介, 白石寛明, 大島 茂: ニトロ化芳香族ケトンの分光学的検出方法の開発 ―蛍光増強現象の機構とその応用―.  環境化学討論会,  松山,  2012/07
  :Corresponding Author
  :本学研究者