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 理学部 生物分子科学科 分子科学部門 渡邊(総)研究室(有機化学)
 Laboratory of Organic Chemistry

准教授:
  渡邊 総一郎
■ 概要
生体機能を調べる/理解するための有機化学的研究
生命現象を有機化学の立場から理解するための検討を、生命科学の研究者との共同研究を中心に進めている。
 フッ素を含む化合物は、特異な生理活性を持つことが知られていることから、既存の薬剤の含フッ素構造類似体の合成研究をおこなっている。隣接位にフタルイミド基をもつシクロアルカノンのフッ素化反応において、環に員数に依存して生成物が異なることを見いだした。これらは、隣接基関与を鍵中間体とする反応機構で説明できる。脱離反応や環化反応を利用したフルオロシクロアルケン合成法の検討も進めている。
 光分解基を活用した、タンパク質の高純度単離精製システム開発のための基礎研究も進めている。固相担体表面での反応の定量的評価の基礎的知見を得るために、まず固相担体を用いないで、光分解反応効率を評価した。紫外光照射により、光分解基が経時的に分解することをHPLCにより定量した。固相担体を用いた表面分析や光分解性の評価では、更に検討が必要であると分かった。
 新しい機能性物質を合成する検討として、縮合多環芳香族化合物の新規合成法の検討をおこなっている。超分子構造を形成されることを念頭に置いた分子設計をおこない、15環からなる縮合多環芳香族化合物の合成法確立を目指した。その過程で、立体障害の大きな複数の基質に対するオレフィンメタセシス反応で、基質による反応性の違いが見いだされた。骨格構造をシンプルにしたモデル化合物の合成を達成し、terpyridine部位と金属イオンとの錯形成について検討した。
■ Keywords
有機合成化学, 縮合多環芳香族化合物, 含フッ素化合物, タンパク質単離精製
■ 当該年度の研究費受入状況
1.  平成25年度科学研究費補助金 基盤研究(C)  (研究課題番号:24550195)
 研究課題:細胞内の微量タンパク質を高感度に単離精製するための新手法  (研究代表者:渡邊総一郎)
 研究補助金:1000000円  (代表)
2.  平成25年度科学研究費補助金 基盤研究(C)  (研究課題番号:23570277)
 研究課題:大腸菌耐熱進化を促進する相互作用の解析  (研究分担者:渡邊総一郎)
 研究補助金:200000円  (分担)
■ 教授・准教授・講師の学会・研究会の役員
1.  渡邊総一郎 :日本化学会代議員・日本化学会代表正会員
■ 当該年度研究業績数一覧表
研究者名 刊行論文 著書 その他 学会発表 その他
発表
和文英文 和文英文 国内国際
















渡邊 総一郎   准教授
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 3
 
 
 
 
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研究者名 刊行論文 著書 その他 学会発表 その他
発表














渡邊 総一郎   准教授
         
 
 
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(  ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会 (  ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会
■ 学会発表
国内学会
1. ◎石井里枝・渡邊総一郎: 環状ケトンの脱酸素的フッ素化反応における員数とα位窒素置換基の影響.  日本化学会第94春季年会,  愛知県名古屋市,  2014/03
2. ◎南縁・渡邊総一郎: 脱離反応を用いたフルオロシクロブテン誘導体合成法の検討.  日本化学会第94春季年会,  愛知県名古屋市,  2014/03
3. ◎豊島拓也・鴇崎智之・相田玲奈・吉田諭史・渡邊総一郎: 多環芳香族化合物で構成された馬蹄形分子の合成およびモデル化合物の錯形成挙動.  日本化学会第94春季年会,  愛知県名古屋市,  2014/03
  :Corresponding Author
  :本学研究者