薬学部 衛生化学教室
Department of Hygienic Chemistry
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■ 概要
ナトリウム利尿ペプチド受容体の発現調節機構の解析
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① C 型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)は,骨芽細胞骨形成能を著しく亢進する。② CNP の生理的受容体であるNPR-Bの発現は,PGE2 受容体EP1 を介する細胞内情報伝達経路によって誘導される。③ CNP のデコイ受容体であるNPR-C の発現は,PGE2 受容体EP2 を介する細胞内情報伝達経路によって誘導される。④ EP2 を介する細胞内情報伝達経路は,EP1を介する細胞内情報伝達経路によって抑制される。⑤老齢ラットの骨芽細胞では,EP1 の発現低下に伴いNPR-B の発現が低下し、NPR-C の発現が上昇する。これらの結果は、加齢に伴う骨芽細胞機能低下を裏付けるものである。
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ラット骨髄細胞由来骨芽細胞の分化に及ぼすケルセチンの影響
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ラット大腿骨から骨髄細胞を採取し、デキサメタゾンおよびβ-グリセロリン酸存在下でケルセチンを添加したところ、骨形成の促進が見られた。現在、その骨形成促進作用のメカニズムについて検討を行っている。
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関節リウマチモデルにおける骨形成抑制因子gremlinの機能解析
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関節リウマチモデルとして、マウス培養骨芽細胞様細胞MC3T3-E1細胞を、関節リウマチにおいて発現量が上昇している炎症性サイトカインTNFで刺激したところ、その発現量はTNFの濃度依存的に上昇し、また継続して刺激することにより、培養4日目にほぼ発現量は最大になった。これは、関節リウマチの病変部位におけるgremlinの関与を示唆するものである。今後は、モデル動物やヒト(患者)における関与について、検討する予定である。
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■ Keywords
骨代謝,関節リウマチ,骨粗しょう症,細胞内情報伝達,環境因子,骨芽細胞,破骨細胞
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■ 教授・准教授・講師の公的役職
1.
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井手速雄
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:薬学教育協議会衛生薬学担当委員会議委員長,日本中央競馬会禁止薬物再検査委員
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2.
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金木弘之
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:日本中央競馬会禁止薬物再検査委員
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■ 当該年度研究業績数一覧表
研究者名 |
刊行論文 |
著書 |
その他 |
学会発表 |
その他 発表 |
和文 | 英文 |
和文 | 英文 |
国内 | 国際 |
筆 頭 | 共 著 | 筆 頭 | 共 著 |
筆 頭 | 共 著 | 筆 頭 | 共 著 |
筆 頭 | 共 著 |
演 者 | 共 演 | 演 者 | 共 演 |
演 者 | 共 演 |
井手 速雄
教授
薬学博士
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6
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金木 弘之
講師
博士(薬学)
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2
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桐生 道明
助教
薬学修士
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2
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水落 茂樹
助教
博士(薬学)
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2
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計 |
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研究者名 |
刊行論文 |
著書 |
その他 |
学会発表 |
その他 発表 |
和 文 | 英 文 |
和 文 | 英 文 |
国 内 | 国 際 |
筆 頭 | 筆 頭
| 筆 頭 | 筆 頭
| 筆 頭 |
演 者 | 演 者
| 演 者 |
井手 速雄
教授
薬学博士
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金木 弘之
講師
博士(薬学)
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2
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桐生 道明
助教
薬学修士
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2
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水落 茂樹
助教
博士(薬学)
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2
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計 |
0 | 0 |
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0 |
6 (0) |
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0 (0) |
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( ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会
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( ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会
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■ 著書
1.
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足立昌子, 岡野登志夫, 岡本正志, 鍜冶利幸, 紀氏健雄, 佐藤雅彦, 高橋隆幸, 藤原泰之, 津川尚子,山﨑裕康, 山本千夏, 渡部一仁:
衛生薬学サブノート
1-169.
廣川書店,
日本,
2009
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■ 学会発表
国内学会
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1.
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◎金木弘之、井手速雄:
プロスタグランジン受容体発現の加齢低下がナトリウム利尿ペプチドホルモン受容体NPR-Bの発現低下を惹起する.
日本薬学会,
京都, 日本,
2009/03
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2.
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◎水落 茂樹, 井手 速雄:
炎症性サイトカイン添加による骨形成抑制因子の発現.
日本薬学会,
京都, 日本,
2009/03
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3.
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◎水落 茂樹, 井手 速雄:
炎症性サイトカイン添加による骨形成抑制因子の発現.
フォーラム2008 衛生薬学・環境トキシコロジー,
熊本, 日本,
2008/10
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4.
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◎金木弘之†, 井手速雄†:
骨芽細胞機能の加齢低下に関与する受容体.
フォーラム2008 衛生薬学・環境トキシコロギー,
熊本,
2008/10
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5.
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◎桐生道明,井手速雄:
破骨細胞および骨芽細胞分化に及ぼすケルセチンの影響.
日本薬学会 第129年会、京都、2009.3,
京都, 日本,
2009/03
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その他
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1.
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◎山本 千夏,角 大悟:
若手が切り開くMolecular Toxicology 4~有害金属類の毒性発現と防御を担う分子標的と生体応答システム~.
日本薬学会第129年会,
京都,
2009/03
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