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 薬学部 薬化学教室
 Department of Organic Chemistry

教授:
  加藤 恵介
講師:
  藤井 幹雄
助教:
  日下部 太一
■ 概要
配位子の特性を活かした新しい金属触媒反応の開発と有用化合物の合成
金属を触媒とする反応は、医薬品の製造や化学工業ではもちろんのこと、合成による新薬探索 (創薬) の現場でも必要不可欠です。当研究室では、Pd, Au, Fe のような金属を触媒として利用した新しい物質変換反応の開発と、独自に見出した反応を利用したガン細胞の増殖を抑えるような薬理活性を持った新規化合物の探索を行っています。配位子を巧みに利用して金属の反応性を制御することで、“右手と左手”の作り分け (鏡像異性体の片方だけを選択的に作る) や従来知られていなかった新しい反応を可能にします。また、これらの反応を利用した光学活性な生理活性天然物の合成も行っています。
■ Keywords
パラジウム, カルボニル化, ビスオキザソリン, CCC-coupling
■ 当該年度の研究費受入状況
1.  科学研究費補助金 基盤研究C  (研究課題番号:24590026)
 研究課題:ビスオキサゾリンリガンドの特性を活かした新規連続反応の開発  (研究代表者:加藤 恵介)
 研究補助金:1200000円  (代表)
2.  科学研究費補助金 若手研究(B)  (研究課題番号:24790026)
 研究課題:二価パラジウム触媒反応を基盤としたグレガチン類の系統的合成法の開発  (研究代表者:日下部 太一)
 研究補助金:1000000円  (代表)
3.  科学研究費補助金 若手研究(B)  (研究課題番号:20311996)
 研究課題:酵素を区別する人工補酵素の開発と次世代型基質-補酵素複合体医薬品開発への応用  (研究代表者:藤井 幹雄)
 研究補助金:500000円  (代表)
■ 教授・准教授・講師の公的役職
1.  加藤 恵介 :薬事・食品衛生審議会専門委員
■ 教授・准教授・講師の学会・研究会の役員
1.  加藤 恵介 :有機合成化学協会関東支部幹事
■ 当該年度研究業績数一覧表
研究者名 刊行論文 著書 その他 学会発表 その他
発表
和文英文 和文英文 国内国際
















加藤 恵介   教授
薬学博士
    5   1       
 8
 
 3
 1
(1)
 
藤井 幹雄   講師
博士(理学)
              
 
 
 
 
 
日下部 太一   助教
薬学博士
   3           2
 6
 1
 2
 
 
 0 3  0 0  0  2
(0)
 1
(0)
 1
(1)
研究者名 刊行論文 著書 その他 学会発表 その他
発表














加藤 恵介   教授
薬学博士
         
 
 1
(1)
藤井 幹雄   講師
博士(理学)
         
 
 
日下部 太一   助教
薬学博士
  3       2
 1
 
 0 3  0 0  0  2
(0)
 1
(0)
 1
(1)
(  ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会 (  ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会
■ 刊行論文
原著
1. Naoko Fujiwara, Masako Kinoshita, Akira Uchida, Machiko Ono, Keisuke Kato, Hiroyuki Akita:  Acid-Promoted Rearrangement of Drimane Type Epoxy Compounds and Their Application in Natural Product Synthesis.  Chemical & Pharmaceutical Bulletin  60 (4) :562-570 , 2012
2. Machiko Ono, Xi Ying Zhao, Keisuke Kato, Hiroyuki Akita:  The Asymmetric Syntheses of Methyl D-Digitoxoside, L-Oleandrose and L-Cymarose from Methyl Sorbate, an Achiral Precursor.  Chemical & Pharmaceutical Bulletin  60 (8) :1076-1082 , 2012
3. K. Takahashi, K. Komine, Y. Yokoi, J. Ishihara, S. Hatakeyama,:  Stereocontrolled total synthesis of (-)-englerin A.  Journal of Organic Chemistry  77 :7364 , 2012
4. T.Kusakabe, K. Kawaguchi, M. Kawamura, N. Niimura, R. Shen, H.Takayama, K. Kato:  Cyclization-carbonylation-cyclization coupling reaction of propargyl ureas
with palladium(II)-bisoxazoline catalyst.  Molecules  17 (8) :9220-9230 , 2012
5. T. Kusakabe, Y. Kawai, R. Shen, T. Mochida, K. Kato:  Cyclization-carbonylation-cyclization coupling reaction of γ-propynyl-1,3-diketones
with palladium(II)-bisoxazoline catalyst.  Organic & biomolecular chemistry  10 (16) :3192-3194 , 2012
6. T. Kusakabe, E. Sekiyama, Y. Ishino, S. Motodate, S. Kato, T. Mochida, K. Kato:  Cyclization-carbonylation-cyclization coupling reactions of N-propargylanilines and
o-alkynylphenols with palladium(II)-bisoxazoline catalysts.  Synthesis  44 (12) :1825-1832 , 2012
■ 著書
1. 野上靖純, 正木幸雄, 伊藤影近, 田口武夫, 矢内光, 坂本正徳, 川崎知己, 野出學, 山下正行, 大場正志, 花岡美代次, 向智里, 町田實, 加藤恵介, 長普子, 牧野一石, 藤本康雄, 内山武人, 菊川靖雄, 坂本武史:    パートナー 薬品製造学  237-255.  南江堂,  日本, 2012
■ 学会発表
国内学会
1. ◎蒋逸云, 日下部太一, 加藤恵介: Box-Pd(II) 触媒によるジベンゾチオフェニルケトンの合成.  日本薬学会大133年会,  横浜,  2013/03
2. ◎川口浩次郎, 川村雅, 沈融, 日下部太一, 高山博之, 加藤恵介: Box-Pd(II) 触媒によるプロパルギルウレアの環化-カルボニル化-
環化-カップリング反応.  日本薬学会大133年会,  横浜,  2013/03
3. ◎沈融, 新村直彦, 石野ゆかり, 日下部太一, 加藤恵介: Box-Pd(II) 触媒によるジインドリルケトンの合成.  日本薬学会大133年会,  横浜,  2013/03
4. ◎日下部太一, 河合泰子, 加藤恵介: グレガチンBおよびEの合成研究.  日本薬学会第133年会,  横浜,  2013/03
5. ◎藤井幹夫, 北川康行, 加藤恵介: 補酵素 NAD の立体配座を利用するバイオインフォマティクス.  日本薬学会大133年会,  横浜,  2013/03
6. ◎巨田瑠美, 菅野裕一朗, 染谷幸祐, 加藤恵介, 井上義雄: 選択的アンドロゲン受容体調節薬YK11によるC2C12細胞筋分化促進機構.  第20回日本ステロイドホルモン学会,  金沢,  2012/11
7. ◎菅野裕一朗, 彦坂律子, 加藤恵介, 井上義雄: 新規合成ステロイド化合物YK11のアンドロゲン受容体に対する部分アゴニスト活性.  第20回日本ステロイドホルモン学会,  金沢,  2012/11
8. 日下部太一, ◎河合泰子, 加藤恵介: 二価パラジウム触媒反応を基盤としたグレガチン類の全合成研究.  第38回反応と合成の進歩シンポジウム,  東京,  2012/11
9. ◎秋田博之, 尾能満智子, 加藤恵介: 二重結合の異性化を伴うラクトン化とその天然物合成への応用.  香料・テルペンおよび精油化学に関する討論会,  鹿児島,  2012/10
10. ◎河合泰子, 日下部太一, 加藤恵介: Pd(Ⅱ) 触媒によるカルボニル化を基盤としたグレガチンB の合成研究.  第56回日本薬学会関東支部大会,  東京,  2012/10
11. ◎寒河江洋, 日下部太一, 加藤恵介: アルケニルヒドラゾンのCCC‐カップリング反応.  第56回日本薬学会関東支部大会,  東京,  2012/10
12. ◎蒋逸云, 日下部太一, 加藤恵介: (α-メトキシメチル)(o-アルキニルフェニル)スルフィドのCCC-Couping 反応.  第56回日本薬学会関東支部大会,  東京,  2012/10
13. ◎新村直彦, 石野ゆかり, 日下部太一, 加藤恵介: Box-Pd(II) 触媒による2-アルキニルアニリンの環化-カルボニル化-環化カップリング反応.  第56回日本薬学会関東支部大会,  東京,  2012/10
14. 沈融, 川村雅, 川口浩次郎, 日下部太一, 加藤恵介: プロパルギルウレアのCCC-Couping 反応.  第56回日本薬学会関東支部大会(東京),  東京,  2012/10
15. ◎日下部太一, 寒河江洋, 関山笑加, 加藤恵介: Box-Pd(II) 触媒によるジヘテロアリールケトン類の合成.  第42回複素環化学討論会,  京都,  2012/10
16. ◎日下部太一, 高橋健男, 河合泰子, 高山博之, 持田智行, 加藤恵介: ビスオキサゾリンリガンドの特性を活かしたプロパルギルカルバメートのカルボニル化反応.  第101回有機合成シンポジウム,  東京,  2012/06
国際学会
1. Taichi Kusakabe, Satoshi Motodate, Emika Sekiyama, Tomoyuki Mochida, ◎Hiroshi Sagae, Keisuke Kato: Cyclization-Carbonylation-Cyclization Coupling Reaction of o-Alkynyl Phenols and N-Propargyl Anilines with Palladium Bisoxazoline Catalysts.  The 11th International Symposium on Advanced Technology,  Tokyo,  2012/10
2. Taichi Kusakabe, Sumie Yasuhara, ◎Yasuko Kawai, Tomoyuki Mochida, Keisuke Kato: Cyclization-Carbonylation-Cyclization Coupling Reaction of Propargyl Acetates, Amides and Ureas with Palladium Bisoxazoline Catalysts.  The 11th International Symposium on Advanced Technology,  Tokyo,  2012/10
3. ◎Taichi Kusakabe, Keisuke Kato: Cyclization-Carbonylation-Cyclization Coupling Reaction of γ-Propynyl Ketones with Palladium Bisoxazoline Catalysts.  The 11th International Symposium on Advanced Technology,  Tokyo,  2012/10
その他
1. ◎加藤 恵介: ビスオキサゾリンリガンドの特性を活かした新規連続反応の開発.  日本薬学会北陸支部 特別講演会,  富山,  2012/12
  :Corresponding Author
  :本学研究者