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 医学部 医学科 外科学講座 心臓血管外科学分野(大橋)
 Division of Cardiovascular Surgery, Department of Surgery (Ohashi)

教授:
  尾﨑 重之
助教:
  内田 真
  山下 裕正
■ 概要
組織細胞工学を応用したハイブリッド大動脈弁の研究開発
我々はベルギーのルーヴァン・カトリック大学心臓外科およびドイツのフンボルト大学心臓外科と共同研究を行い、組織細胞工学を応用したハイブリッド肺動脈弁の開発に携わり、世界の他の施設に先んじて臨床応用に成功した。今回我々は独自の研究経験を基盤にし、さらに工学連携のもと耐久性に富むハイブリッド大動脈弁の研究開発を行い。臨床応用間近である。
大動脈弁疾患に対してオリジナル弁尖形成器を使用した大動脈弁形成術
最近の弁膜症に対する治療の進歩は著しく、新しい生体弁・機械弁の開発や自己弁温存術式の発展により、根治性を求める術式のみならず、より良いQOLを得るための術式が求められている。僧帽弁領域で発達した弁形成術も近年、大動脈弁閉鎖不全症(AR)に対して行われるようになってきたが、依然として安定した成績は出ていない。さらに大動脈弁狭窄症(AS)に対する形成術は未だ確立されていない。当科では大動脈弁疾患(AS、AR、大動脈基部拡大によるAR症例、人工弁置換手術後の再手術症例など)に対し「自己心膜を使用した大動脈弁形成術」を施行している。平成19年4月より開始した新しい手術方法だが、平成21年7月末で100名以上の患者がこの手術を受けており、再手術症例はなく、とても良好な成績を得ている。
■ Keywords
大動脈弁形成術、自己心膜、オリジナル弁尖形成器、組織細胞工学、ハイブリッド大動脈弁
■ 当該年度研究業績数一覧表
研究者名 刊行論文 著書 その他 学会発表 その他
発表
和文英文 和文英文 国内国際
















尾﨑 重之   教授
Ph.D.
 2  1 1  1        3
(3)
 6
(5)
 
 3
(1)
 6
(6)
 9
(9)
内田 真   助教
医学博士
    1          
 5
(4)
 
 1
(1)
 1
(1)
 7
(7)
山下 裕正   助教
    2          
 5
(4)
 
 3
(1)
 
 8
(8)
 2 1  1 0  0  3
(3)
 0
(0)
 7
(7)
研究者名 刊行論文 著書 その他 学会発表 その他
発表














尾﨑 重之   教授
Ph.D.
 2 1  1     3
(3)
 
 6
(6)
内田 真   助教
医学博士
         
 
 1
(1)
山下 裕正   助教
         
 
 
 2 1  1 0  0  3
(3)
 0
(0)
 7
(7)
(  ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会 (  ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会
■ 刊行論文
総説及び解説
1. 尾﨑重之:  自己心膜を使用した大動脈弁形成術.  人工臓器  39 (3) :157-161 , 2010
2. 尾﨑重之:  透析患者の心臓弁膜症.  臨床透析  26 (5) :71-80 , 2010
症例報告
1. Yokouchi Y, Hiruta N, Oharaseki T, Ihara F, Oda Y, Ito S, Yamashita H, Ozaki S, Gomi T, Takahashi K:  Primary cardiac synovial sarcoma: A case report and literature review.  Pathology International  61 (3) :150-155 , 2011
その他
1. Shigeyuki Ozaki,Isamu Kawase,Hiromasa Yamashita,Shin Uchida,Yukinari nozawa,Takayoshi Matsuyama,Mikio Takatoh,So Hagiwara:  Aortic valve reconstruction using self-developed aortic valve plasty system in aortic valve disease.  INTERACTIVE CARDIOVASCULAR AND THORACIC SURGERY  12 :550-553 , 2011
■ 著書
1. 尾﨑重之:  自己心膜による大動脈弁形成術.  CIRCULATION Up-to-Date  80-86.  メディカ出版,  日本, 2010
■ 学会発表
国内学会
1. ◎尾﨑重之,萩原壮,髙遠幹夫,松山孝義,野澤幸成,山下裕正,内田真,河瀨勇: 上行大動脈拡大を伴う二尖弁に対する大動脈弁形成術.  第41回日本心臓血管外科学会学術総会,  舞浜,  2011/02
2. ◎野澤幸成,尾﨑重之,河瀨勇,山下裕正,内田真,松山孝義,髙遠幹夫,萩原壮: 乳頭状弾性繊維腫10症例の検討.  第41回日本心臓血管外科学会学術総会,  舞浜,  2011/02
3. ◎尾﨑重之: Aortic Valve Reconstruction Using Self-developed Aortic Valve Plasty System in Aortic Valve disease.  第63回日本胸部外科学会定期学術集会,  大阪,  2010/10
4. ◎松山孝義,尾﨑重之,内村智生,内田真,山下裕正,河瀨勇,野澤幸成: InterGard Quattroを用いた腹部大動脈人工血管置換術についての検討.  第38回日本血管学会学術総会,  大宮,  2010/05
5. ◎内村智生,安藤敏子,中村静,永倉由美,吉川治,尾﨑重之,: 健診におけるbaPWVの有用性~メタボリック健診は動脈硬化の発見につながるか?.  第38回日本血管学会学術総会,  大宮,  2010/05
6. ◎内村智生,尾﨑重之,内田真,山下裕正,松山孝義: 頸動脈病変からみた石灰化大動脈弁狭窄症の検討.  第38回日本血管学会学術総会,  大宮,  2010/05
7. ◎Otsuka T, Suzuki M, Yoshikawa H, Ishikawa Y, Tsuchida T, Osaki T, Matsuyama M, Yamashita H, Uchida S, Hashimoto G, Moroi M, Nakamura M, Ozaki S, Sugi K: Long-term Outcome of Aortic Valve Plasty utilizing an Autologous Pericardial Patch in Patients with Severe Aortic Stenosis.  第75回日本循環器学会総会,  横浜市,  2011/03
8. ◎Otsuka T, Suzuki M, Yoshikawa H, Ishikawa Y, Tsuchida T, Osaki T, Matsuyama M, Yamashita H, Uchida S, Hashimoto G, Moroi M, Nakamura M, Ozaki S, Sugi K: Feasibility and Safety of Aortic Valve Plasty Utilizing an Autologous Pericardial Patch inPatients with Aortic Regurgitation.  第75回日本循環器学会総会,  横浜市,  2011/03
9. ◎尾﨑重之: 自己心膜を使用した大動脈弁形成術.  第89回日本胸部外科学会北海道地方会,  札幌,  2010/09
国際学会
1. ◎Shigeyuki Ozaki,So Hagiwara,Mikio Takatoh,Takayoshi Matsuyama,Shin Uchida,Yukinari Nozawa,Hiromasa Yamashita,Isamu Kawase: Aortic valve reconstruction using a self-developed aortic valve plasty system in Aortic valve disease..  24rd EACTS ANNUAL MEETING,  Geneva,SWITZERLAND,  2010/09
2. ◎Otsuka T, Suzuki M, Yoshikawa H, Oosaki T, Ishikawa Y, Tsuchida T, Matsuyama T, Yamashita H, Ozaki S, Sugi K: Feasibility of assessing for preoperative left ventricular contractile function using two-dimensional speckle tracking echocardiography in patient with mitral regurgitation.  European Society of Cardiology Congress 2010,  Stockhoim, Sweden,  2010/08
3. ◎Otsuka T, Suzuki M, Yoshikawa H, Oosaki T, Ishikawa Y, Tsuchida T, Matsuyama T, Yamashita H, Ozaki S, Sugi K: Long-term outcome of aortic valve plasty utilizing an autologous pericardial patch in patients with severe aortic stenosis.  European Society of Cardiology Congress 2010,  Stockholm, Sweden,  2010/08
その他
1. ◎髙遠幹夫,尾﨑重之,河瀨勇,内田真,山下裕正,野澤幸成,松山孝義,萩原壮: 大動脈弁単尖弁に対して自己心膜を用いて大動脈弁形成術を施行した1例.  第21回並木ハート研究会,  東京,  2011/01
2. ◎尾﨑重之: 自己心膜を使用した大動脈弁形成術.  第25回新札幌・江別循環器セミナー,  札幌,  2011/01
3. ◎吉川尚男, 鈴木真事, 橋本剛, 大塚健紀, 萩原壮, 髙遠幹夫, 松山孝義, 山下裕正, 内田真, 尾﨑重之, 中村正人, 杉薫: 3D経食道心エコーが診断に有用であった大動脈弁下狭窄の1例.  第33回超音波血流研究会,  東京,  2010/12
4. ◎髙遠幹夫,尾﨑重之,山下裕正,河瀨勇,内田真,野澤幸成,松山孝義,萩原壮: 大動脈弁狭窄症術後に意識障害で発症した血栓性血小板減少性紫斑病の1例.  第42回火曜会,  東京,  2010/12
5. ◎尾﨑重之: 次世代弁膜症手術-自己心膜を用いた大動脈弁形成術-.  第24回京都循環器勉強会,  京都,  2010/11
6. ◎河瀨勇: 弁膜症の手術適応について-当院の現況を踏まえて-.  第17回足立循環器フォーラム,  東京,  2010/11
7. ◎尾﨑重之: 次世代弁膜症手術-自己心膜を用いた大動脈弁形成術-.  第17回足立循環器フォーラム,  東京,  2010/11
8. ◎松山孝義,尾﨑重之,髙遠幹夫,萩原壮,野澤幸成,山下裕正,内田真,河瀨勇: 腹部大動脈瘤に対してステントグラフト挿入を施行した1例.  第14回大橋循環器懇話会,  東京,  2010/11
9. ◎尾﨑重之: 自己心膜を使用した胎動脈弁形成術.  第10回八戸・岩手県北循環器懇話会,  八戸,  2010/11
10. ◎尾﨑重之: 自己心膜を使用した大動脈弁形成術.  第5回PCI連携パス懇話会,  日立,  2010/09
11. ◎萩原壮,尾﨑重之,髙遠幹夫,松山孝義,野澤幸成,山下裕正,内田真,河瀨勇: 連合弁合併症、上行大動脈瘤の術中に大動脈解離を来した1例.  第22回城南ハート,  東京,  2010/08
12. ◎萩原壮,尾﨑重之,髙遠幹夫,松山孝義,野澤幸成,山下裕正,内田真,河瀨勇: 連合弁合併症、上行大動脈瘤の術中に大動脈解離を来した1例.  第20回並木ハート研究会,  東京,  2010/07
13. ◎尾﨑重之: 自己心膜を使用した大動脈弁形成術.  京阪心外懇話会,  大阪,  2010/07
14. ◎萩原壮,尾﨑重之,髙遠幹夫,松山孝義,野澤幸成,山下裕正,内田真,河瀨 勇: 上行大動脈拡大と心房細動を伴う大動脈弁狭窄症に対して外科的治療が奏効した一例.  目黒医師会循環器研究会,  東京,  2010/06
15. ◎内田真,尾﨑重之,萩原壮,髙遠幹夫,松山孝義,山下裕正,野澤幸成,河瀨勇: 心雑音、高血圧症、心不全の精査加療目的で入院し、僧帽弁閉鎖不全症に対して僧帽弁形成術を施行した一例.  第9回世田谷区・大橋病院循環器連携の会,  東京,  2010/04
  :Corresponding Author
  :本学研究者