教員情報 | 東邦大学

<<< 前 2009年度 | 2010年度 | 2011年度

医学部　医学科　内科学講座　神経内科学分野（大橋）
Division of Neurology, Department of Internal Medicine (Ohashi)

教授：
　　藤岡　俊樹
准教授：
　　三野　健
講師：
　　杉本　英樹

■ 概要

１．神経内科部門

東邦大学内科学講座（大橋）神経内科は，初代里吉教授時代以来，第4内科として，我が国の神経病学研究をリードしてきた歴史を持つ。後に，膠原病部門，呼吸器内科部門が加わったため，臓器別診療科体制となっても，呼吸器内科部門を包括している。
以前からの教室の伝統である骨格筋疾患の研究に加え，神経免疫疾患，パーキンソン病，痴呆症などの臨床研究を行っている。これには一部，私立大学戦略的研究基盤形成支援事業：感染症・免疫難病における治療技術の開発からの助成を受けている。脳梗塞の二次予防においては，薬物の効果をモニターすることが重要であるが，適切な指標の決定をこころみている。パ－キンソン病や痴呆性疾患の臨床症状を軽減する薬物の検討，ことに漢方薬の検討を行っている。またパ－キンソン病モデル動物を用いた実験的治療や筋ジストロフィーモデルマウスに対するモノクローナル抗体による実験的治療なども精力的に行われ，その成果は，国内外の学会においても公表されている。
海外研究者との連携も活発であり，特に教室員が留学した経験がある University of Pennsylvannia（米国）をはじめとして，Thomas Jefferson University（米国），University of Nottingham（英国），University of Milan（イタリア），University of Bergen（ノルウェー）などの神経病学者との結びつきが強い。

２．呼吸器内科部門

呼吸器内科については日本呼吸器学会から教育認定施設の認可を受けており，指導医1名，専門医3名を中心に診療・教育にあたっている。
研究対象としている主な疾患を頤下に列挙する。
慢性閉塞性肺疾患，気管支喘息，慢性咳嗽，胸膜炎，肺感染症（細菌，真菌，抗酸菌），呼吸器放射線障害など。

■ Keywords

筋ジストロフィー,　重症筋無力症,　筋萎縮製側索硬化症,　多発ニューロパチー,　Parkinson病,　慢性閉塞性肺疾患,　気管支喘息,　胸膜炎,　肺感染症,　呼吸器放射線障害

■ 当該年度の研究費受入状況

1.	私立大学戦略的研究基盤形成支援事業研究課題：感染症・免疫難病の先進医療技術開発 (研究分担者：藤岡俊樹) 研究補助金：1000000円 (分担)

■ 当該年度の主催学会・研究会

1.	第197回日本神経学会関東甲信越地方会 (会長：藤岡俊樹 ) ,東京 2011/06

■ 教授・准教授・講師の学会・研究会の役員

藤岡俊樹

：日本神経治療学会　理事, 日本神経学会　代議員, 日本末梢神経学会　評議員, 日本登山医学会　評議員

■ 当該年度研究業績数一覧表

研究者名	刊行論文				著書				その他		学会発表				その他発表
	和文		英文		和文		英文		その他		国内		国際		その他発表
	筆頭	共著	筆頭	共著	筆頭	共著	筆頭	共著	筆頭	共著	演者	共演	演者	共演	演者	共演
藤岡　俊樹教授医学博士		2		2		8					2 (2)	18 (18)		1 (1)
三野　健講師医学博士		1										1
杉本　英樹講師医学博士				1							1 (1)	7 (7)		1 (1)
亀村　裕貴助教												1
小高　倫生助教	1											1
紺野　晋吾助教医学博士	2			1	4	1					2 (1)	14 (13)		1 (1)
中空　浩志助教医学博士				1							1 (1)	8 (8)
野本　信篤助教医学博士		2		2							2 (2)	8 (8)
畑中　延介助教												1
三浦　淳生助教												1
山岸　亨助教		1
計	3	／	0	／	4	／	0	／	0	／	8 (7)	／	0 (0)	／	0 (0)	／

研究者名	刊行論文		著書		その他	学会発表		その他発表
	和文	英文	和文	英文	その他	国内	国際	その他発表
	筆頭	筆頭	筆頭	筆頭	筆頭	演者	演者	演者
藤岡　俊樹教授医学博士						2 (2)
三野　健講師医学博士
杉本　英樹講師医学博士						1 (1)
亀村　裕貴助教
小高　倫生助教	1
紺野　晋吾助教医学博士	2		4			2 (1)
中空　浩志助教医学博士						1 (1)
野本　信篤助教医学博士						2 (2)
畑中　延介助教
三浦　淳生助教
山岸　亨助教
計	3	0	4	0	0	8 (7)	0 (0)	0 (0)

( )：発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会

■ 刊行論文

原著
1.	鎌田勇樹，豊田　学，吉武可菜子，柏久美子，河野青陽，中野千裕，黒瀬嘉幸，須川賀代，山岸　亨，三野　健：傍気管嚢胞の１例. 呼吸 30 (5) ：489-491 , 2011
2.	紺野晋吾^＊^†，北薗久雄^†，村田眞由美^†，野本信篤^†，藤岡俊樹^†： Rituximabの投与を行ったneuromyelitis opticaの2例. 神経治療学 28 (4) ：413-418 , 2011
3.	亀村裕貴，黒瀬嘉幸，須川賀代，柏久美子，鎌田勇樹，河野青陽，中野千裕，豊田　学，吉武可菜子，三野　健：神経性食欲不振症に併発した特発性縦隔・皮下気腫の１例. 日本胸部臨床 70 (9) ：967-970 , 2011
4.	河野青陽，山岸　亨，鎌田勇樹，柏久美子，中野千裕，豊田　学，吉武可菜子，三野　健：画像所見で肺内血管拡張を認めなかった肝肺症候群の１例. 日本胸部臨床 71 (3) ：274-280 , 2012
5.	Nemoto H^＊, Konno S^†, Sugimoto H^†, Nakazora H^†, Nomoto N^†, Murata M^†, Kitazono H^†, Fujioka T^†： Anti-TNF therapy using etanercept suppresses degenerative and inflammatory changes in skeletal muscle of older SJL/J mice. Experimental and molecular pathology 90 (6) ：264-270 , 2011
症例報告
1.	小高倫生^†,　山岸亨^†,　黒瀬嘉幸,　須川賀代,　柏久美子,　鎌田勇樹,　河野青陽,　中野千裕,　豊田学,　吉武可菜子,　横内幸^†,　三野健^†：全身性腫瘍塞栓を来した紡錘形細胞型肉腫の1例. 日本胸部臨床 70 (10) ：1075-1081 , 2011
その他
1.	藤岡俊樹^＊^†：神経疾患新規治療薬のこれから. 神経治療学 29 (1) ：5-7 , 2012

■ 著書

1.	岩渕聡^†, 藤岡俊樹^†, 遠藤敏子^†： Super Select Nursing脳・神経疾患　疾患の理解と看護計画 1-443. 学研メディカル秀潤社, 東京, 2011
2.	紺野晋吾：第2章脳・神経疾患の基礎知識．③脳・神経疾患の検査・診断．4,神経生理学的検査　脳波．. Super Select Nursing　脳神経疾患　疾患の理解と看護計画 108-121. 学研メディカル秀潤社, 東京, 2011
3.	紺野晋吾^† 、村田眞由美^†：第2章脳・神経疾患の基礎知識．3．脳・神経疾患の検査・診断．④神経生理学的検査　脳波．. Super Select Nursing　脳神経疾患　疾患の理解と看護計画 108-121. 学研メディカル秀潤社, 東京, 2011
4.	紺野晋吾^† ,太田登志子：第2章脳・神経疾患の基礎知識．4．脳・神経疾患の治療．①薬物療法．. Super Select Nursing　脳神経疾患　疾患の理解と看護計画 137-157. 学研メディカル秀潤社, 東京, 2011
5.	藤岡俊樹^†：ニューロパチー. Super Select Nursing脳神経疾患—疾患の理解と看護計画 257-261. 学研メディカル秀潤社, 東京, 2011
6.	藤岡俊樹^†：ギラン-バレー症候群. Super Select Nursing脳神経疾患—疾患の理解と看護計画 262-264. 学研メディカル秀潤社, 東京, 2011
7.	藤岡俊樹^†：顔面神経麻痺（ベル麻痺）. Super Select Nursing脳神経疾患—疾患の理解と看護計画 265-266. 学研メディカル秀潤社, 東京, 2011
8.	藤岡俊樹^†：三叉神経痛. Super Select Nursing脳神経疾患—疾患の理解と看護計画 267-268. 学研メディカル秀潤社, 東京, 2011
9.	藤岡俊樹^†：帯状疱疹後神経痛. Super Select Nursing脳神経疾患—疾患の理解と看護計画 269-270. 学研メディカル秀潤社, 東京, 2011
10.	藤岡俊樹^†：圧迫性ニューロパチー. Super Select Nursing脳神経疾患—疾患の理解と看護計画 271-273. 学研メディカル秀潤社, 東京, 2011
11.	藤岡俊樹^†：多発性硬化症. Super Select Nursing脳神経疾患—疾患の理解と看護計画 274-287. 学研メディカル秀潤社, 東京, 2011
12.	紺野晋吾^†：第3章脳・神経疾患の理解．8．神経筋疾患の．②重症筋無力症．. Super Select Nursing　脳神経疾患　疾患の理解と看護計画 295-299. 学研メディカル秀潤社, 東京, 2011
13.	紺野晋吾： 2．脳・神経疾患患者の主な症状．⑦摂食・嚥下障害．. Super Select Nursing　3　脳神経疾患　疾患の理解と看護計画 66-70. 学研メディカル秀潤社, 東京, 2011
14.	紺野晋吾^†：第2章脳・神経疾患の基礎知識．2．脳・神経疾患患者の主な症状．⑦摂食・嚥下障害．. Super Select Nursing　脳神経疾患　疾患の理解と看護計画 66-70. 学研メディカル秀潤社, 東京, 2011
15.	紺野晋吾^†：第2章脳・神経疾患の基礎知識．②脳・神経疾患患者の主な症状．11,認知症．. Super Select Nursing 脳・神経疾患　疾患の理解と看護計画 74-77. 学研メディカル秀潤社, 東京, 2011

■ 学会発表

国内学会
1.	◎藤岡俊樹^†，北薗久雄^†，井上雅史^†，紺野晋吾^†：ラット実験的自己免疫性末梢神経炎とアンギオテンシン受容体. 平成20年度、23年度私立大学戦略的研究基盤形成支援事業報告会, 東京, 2012/03
2.	◎山川友美^†，紺野晋吾^†，村田眞由美^†，野本信篤^†，藤岡俊樹^†：歩行障害を契機に発見された肝内シャントによる脳症の70歳男性例. 第1回東関東ニューロロジー研究会, 東京, 2012/01
3.	◎村田眞由美^†，山川友美^†，井上雅史^†，北薗久雄^†，紺野晋吾^†，中空浩志^†，野本信篤^†，杉本英樹^†，藤岡俊樹^†：現代のビタミンB1欠乏による神経疾患患者の特徴を明らかにする. 第11回世田谷区医師会医学会, 東京, 2011/12
4.	◎平山可菜子,　畑中延介^†,　山岸亨,　亀村裕貴^†,　小高倫夫^†,　三浦淳生^†,　北原麻子,　澤田哲郎,　黒瀬嘉幸,　須川賀代,　柏久美子,　鎌田勇樹,　河野青陽,　中野千裕,　豊田学,　保坂公夫,　大原関利章^†,　三野健^†： Mycobacterium Abscessus症の一例. 第197回日本呼吸器学会関東地方会, 東京, 2011/11
5.	◎中空浩志^†，三枝善伯，紺野晋吾^†，根本博，藤岡俊樹^†：アジュバント病が疑われた筋障害の61歳女性例. 第199回日本神経学会関東・甲信越地方会, 東京, 2011/11
6.	◎紺野晋吾^†，山川友美^†，井上雅史^†，北薗久雄^†，中空浩志^†，野本信篤^†，杉本英樹^†，藤岡俊樹^†：重症筋無力症における腎機能障害の検討　–腎機能からみた高齢患者に対する免疫抑制剤使用に関する考察—. 第23回日本神経免疫学会学術集会, 福井, 2011/11
7.	◎藤岡俊樹^†：神経系と免疫系のcrosstalk；神経免疫疾患の成り立ち. 第47回世田谷区医師会神経疾患研究会, 東京, 2011/11
8.	◎野本信篤^†，山川友美^†，井上雅史^†，村田眞由美^†，紺野晋吾，中空浩志，杉本英樹，藤岡俊樹：パーキンソン病患者における日中眠気の検討. 第5回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス, 東京, 2011/10
9.	◎林則秀^†，紺野晋吾^†，大原関利章^†，鈴木重明，藤岡俊樹^†：筋炎・心筋炎を合併しKv1.4抗体が陽性であった原発性胆汁硬化症の41歳男性例. 第197回日本神経学会関東・甲信越地方会, 東京, 2011/09
10.	◎山川友美^†，紺野晋吾^†，村田眞由美^†，野本信篤^†，藤岡俊樹^†：歩行障害を契機に発見された，肝内シャントによる脳症の70歳代男性例. 第198回日本神経学会関東・甲信越地方会, 東京, 2011/09
11.	◎野本信篤^†，藤岡俊樹^†： Guillain-Barr é症候群発症3ヶ月後からおこった神経筋障害. 第22回日本末梢神経学会学術集会, 沖縄, 2011/09
12.	◎Shirai K^†, Takahashi M^†, Noike H^†, Shiba T^†, Hara H^†, Fujioka T^†, Yoshino G^†, Wagatsuma K^†, Namiki A^†, Yamazaki J^†, Iwasaki Y^†, Yamamura S, Sugi K^†： Design and baseline characteristics of TOHO-Lipid Intervantion trial using Pitavastatin (TOHO-LIP) in patients with high risk hypercholesterolemia. 第43回日本動脈硬化学会学術集会, 札幌, 2011/07
13.	紺野晋吾：眼球運動を主体とした脳血管障害．. 第196回城南脳卒中研究会., 東京, 2011/06
14.	◎井上雅史^†，紺野晋吾^†，中空浩志^†，杉本英樹^†，藤岡俊樹^†： Eight-and-a half 症候群を呈した88歳男性例. 第197回日本神経学会関東・甲信越地方会, 東京, 2011/06
15.	◎佐藤真司^†，和久井紀久^†，小池淳一^†，藤岡俊樹^†，中野弘一^†：西穂高診療所における潜在的高山病の検討. 第31回日本登山医学会学術集会, 東京, 2011/06
16.	◎根本博，紺野晋吾^†，藤岡俊樹^†： SJL/Jマウス骨格筋に対する抗IL-6療法. 第52回日本神経学会学術大会, 名古屋, 2011/05
17.	◎紺野晋吾^†，井上雅史^†，山川友美^†，北薗久雄^†，村田眞由美^†，林則秀^†，中空浩志^†，野本信篤^†，杉本英樹^†，根本博，藤岡俊樹^†：重症筋無力症患者における骨代謝マーカーおよび骨密度の推移. 第52回日本神経学会学術大会, 名古屋, 2011/05
18.	◎寺山靖夫，服部信孝，鈴木則宏，岩崎泰雄^†，藤岡俊樹^†，頼高朝子，志村秀樹，高橋一司，高橋智：パーキンソン病患者の精神神経症状に対する抑肝散の有効性と安全性に関する研究. 第52回日本神経学会学術大会, 第52回日本神経学会学術大会, 2011/05
19.	◎杉本英樹^†，井上雅史^†，山川友美^†，北薗久雄^†，村田眞由美^†，林則秀^†，紺野晋吾^†，中空浩志^†，野本信篤^†，藤岡俊樹^†：動脈硬化予防を目指したピタバスタチン治療による脳梗塞の二次予防　−　von Willebrand因子について −. 第52回日本神経学会学術大会, 名古屋, 2011/05
20.	◎村田眞由美^†，山川友美^†，井上雅史^†，北薗久雄^†，林則秀^†，紺野晋吾^†，中空浩志^†，野本信篤^†，杉本英樹^†，根本博，藤岡俊樹^†：ビタミンB１欠乏を呈した神経内科患者の検討. 第52回日本神経学会学術大会, 名古屋, 2011/05
21.	◎野本信篤^†，北薗久雄^†，村田眞由美^†，紺野晋吾^†，中空浩志^†，杉本英樹^†，藤岡俊樹^†：レビー小体病患者におけるH-FABPの簡易測定の有用性の検討. 第52回日本神経学会学術大会, 名古屋, 2011/05
22.	◎中野千裕，柏久美子，須川賀代，亀村裕貴，山岸　亨，黒瀬嘉幸，小高倫生，保坂公夫，三浦淳生，畑中延介，澤田哲郎，北原麻子，鎌田勇樹，河野青陽，吉武可菜子，豊田　学，三野　健：慢性咳嗽におけるImpulse Oscillometry System(IOS)法と呼気NO測定意義についての検討. 第51回日本呼吸器学会学術講演会, 東京，日本, 2011/04
23.	◎藤岡俊樹^†：頭痛の診断と治療. 東邦大学薬学部生涯学習講座　痛みと疾患　痛みの基礎：頭部（脳）　No. 2, 千葉, 2011/04
国際学会
1.	◎K.Sanno,C. Nakano, N. Hatanaka, T. Yamagishi, H. Kamemura, N. Kodaka, A. Miura, A. Kitahara, T. Sawata, K. Sugawa, Y. Kurose, K. Kashiwa, H. Kono, Y. Kamata, M. Toyoda, K. Yoshitake,： Investigation On The Effectiveness Of The Impulse Oscillometry System (IOS) And Fractional Exhaled Nitric Oxide (FENO) Measurement In Chronic Cough. ATS2011 international conference, Colorado Convention Center U.S.A, 2011/05
2.	◎Nemoto H, Konno S^†, Sugimoto H^†, Fujioka T^†： Anti IL-6 antibody suppresses the inflammatory and degenerative change in the muscle of SJL/J mice. The 63rd Annual Meeting of American Academy of Neurology, Honolulu,USA, 2011/04

^＊：Corresponding Author
^†：本学研究者