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 医学部 医学科 臨床生理機能学研究室(大森)
 Department of Clinical Functional Physiology (Omori)

准教授:
  原田 昌彦
■ 概要
心機能
心エコー検査で、心機能、特に左室拡張能評価の検討を行っている。従来のパルスドプラ法による左室流入血流速波形に加えて、組織ドプラ法による僧帽弁輪部速度波形(特に拡張早期波e´)、color kinesis法(CK法)、左房容積係数(LAVI)、左室心筋重量係数(LVMI)などを用いた評価を行っている。これまでに、CK法で得られた拡張早期指標(mean CK-DI)は、血中BNP値と良好な相関を示すこと、偽正常化パターンの鑑別に有用であること、さらに、心房細動例の拡張能評価への応用などを報告してきた。また、高血圧症における年代別左室拡張能評価に関してLAVIを用いた検討では、30~50歳台で左房拡大を伴った高血圧患者の左室拡張障害は、20歳程進行しており、降圧管理の重要性が示唆された。高血圧患者においてLAVIは加齢に影響が少なく、従来の拡張能指標に左房容積計測を加味することで、より正確な拡張能評価が可能であることを報告した。また、高血圧治療患者において,LAVIおよびLVMIの両指標を用いた定量的評価は,心血管イベント発症の予測に有用であることも報告している。最近では、2Dスッペクルトラッキング法(2DST)を用いて、心筋局所のストレイン解析を行っている。高血圧患者の拡張能評価における2DST法の有用性を検討したところ、従来の拡張能指標に比べて、2DST法で得られた短軸方向global strain rateの拡張早期peak値は、高血圧患者における有用な拡張能指標である可能性がある。
動脈硬化
動脈硬化関連としては、頸動脈エコーの最大内膜中膜複合体厚(max IMT)やプラークスコアーとCardio Ankle vascular Index(CAVI)との関係、下肢閉塞性動脈硬化症における腎動脈狭窄の合併率、左室拡張能と頸動脈硬化などの関連についてもドプラ法を中心に検討を行っている。
■ Keywords
心機能, 動脈硬化
■ 教授・准教授・講師の学会・研究会の役員
1.  原田 昌彦 :日本超音波医学会関東甲信越地方会運営委員
2.  原田 昌彦 :東京心エコー図研究会世話人
3.  原田 昌彦 :超音波血流研究会世話人
4.  原田 昌彦 :日本心エコー図学会評議委員
■ 当該年度研究業績数一覧表
研究者名 刊行論文 著書 その他 学会発表 その他
発表
和文英文 和文英文 国内国際
















藤代 健太郎   教授
              
 
 
 
 
 
原田 昌彦   准教授
  1            
 11
(4)
 
 
 
 1
 0 0  0 0  0  0
(0)
 0
(0)
 0
(0)
研究者名 刊行論文 著書 その他 学会発表 その他
発表














藤代 健太郎   教授
         
 
 
原田 昌彦   准教授
         
 
 
 0 0  0 0  0  0
(0)
 0
(0)
 0
(0)
(  ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会 (  ):発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会
■ 刊行論文
総説及び解説
1. 杉山邦男, 原田昌彦, 桝谷直司, 長尾建樹:  脳血管障害のリハビリテーションに必要な生理検査
1)神経生理機能検査.  MEDICAL TECHNOLOGY  41 (5) :498 -503 , 2013
■ 学会発表
国内学会
1. ◎杉山邦男、小林真由美、福島大輔、原田直幸、根本匡章、周郷延雄: 術中脳表電位マッピングが有用であった一症例.  第43回日本臨床神経生理学会学術大会,  高知,  2013/11
2. ◎内村智也, 八鍬恒芳, 原田昌彦, 桝谷直司, 橋本優子, 丸山憲一, 工藤岳秀, 三塚幸夫, 原真弓,原文彦: 下肢深部静脈血栓症における肺血栓塞栓症合併率の検討.  日本超音波医学会関東甲信越地方会第25回学術集会,  東京,  2013/10
3. ◎五十嵐裕美, 原 文彦, 池田隆徳, 小澤 司, 渡辺善則, 原田昌彦: Fallot四徴症術後 遠隔期に心不全をきたした一例.  日本超音波医学会関東甲信越地方会第25回学術集会,  東京,  2013/10
4. ◎藤代健太郎、原田昌彦: 総頸動脈平均内中膜複合体厚と大動脈硬化の関係の性差.  第16回日本栓子検出と治療学会,  名古屋,  2013/10
5. ◎原英彦, 中山智孝, 松裏裕行, 高月晋一, 池原聡, 原文彦, 原田昌彦, 徳江政英, 橋本剛, 吉川尚男, 鈴木真事, 池田隆徳, 佐地勉, 杉薫, 中村正人: Predictors of difficult percutaneous atrial septal defect closure:analysis from radiation exposure time during intervention.  第61回 日本心臓病学会学術集会,  熊本,  2013/09
6. ◎土井範子,藤代健太郎,並木温,島田英昭,森田峰人,佐治勉,塩野則次,原田昌彦,田中祝江,菊池由宣,岸太一,荻野晶弘,中井修三,橋本裕,坪井康次:: 選択授業“シュミレーションで学ぶ医療技術入門”を開催して,.  第45回日本医学教育学会大会,  千葉,  2013/07
7. ◎藤井悠一郎, 原田昌彦, 宮坂 匠, 吉川浩一, 煙草 敏, 濱田雄一, 林 京子, 枡谷直司, 原 文彦, 山﨑純一, 池田隆徳: 非弁膜症性心房細動患者の左房内血栓症発症リスクに関する検討.  第24回日本心エコー図学会学術集会,  東京,  2013/04
8. ◎煙草 敏, 原田昌彦, 宮坂 匠, 吉川浩一, 濱田雄一, 枡谷直司, 林 京子, 藤井悠一郎, 原 文彦, 池田隆徳: 心房細動例における左室拡張能評価-2D speckle tracking法による検討-.  第24回日本心エコー図学会学術集会,  東京,  2013/04
9. ◎Hara H, Nakayama T, Matsuura H, Saji T, Harada M, Yoshikawa H, Hashimoto G, Ikeda T, Nakamura M: Predictors of Difficult Percutaneous Atrial Septal Defect Closure:Analysis from Radiation Exposure Time during Intervention.  The 22rd Annual Meeting of Japanese Association of Cardiovascular Intervention and Therapeutics,  Kobe,  2013/07
その他
1. ◎藤井悠一郎, 原田昌彦, 原 文彦, 山﨑純一: 非弁膜症性心房細動症例の左房内血栓発症リスク因子に関する検討.  第47回心機能研究会,  東京,  2013/07
  :Corresponding Author
  :本学研究者