アカサカ ヨシキヨ   Akasaka Yoshikiyo
  赤坂 喜清
   所属   東邦大学  医学部 医学科
   職種   教授
言語種別 日本語
発表タイトル 腎移植後に発症したサイトメガロウイルス感染合併潰瘍性大腸炎の一例
会議名 第324回日本消化器病学会関東支部例会
学会区分 国内学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎落裕太†, 森田宏†, 岸本有為†, 藤本愛†, 平野直樹†, 佐藤真司†, 中野茂†, 赤坂喜清†, 渋谷和俊†, 五十嵐良典†, 住野泰清†
発表年月日 2013/04/20
開催地
(都市, 国名)
東京
学会抄録 第324回日本消化器病学会関東支部例会抄録集 22-22
概要 症例は32歳女性.主訴は血便.9歳時にIgA腎症と診断され13歳時に透析導入となった.14歳時に親族より生体腎移植術を受けるも原病の再発により透析再導入.27歳時に献腎移植を施行されmetlylprednisolone,tacrolimus,myopheno mofetilにて免疫抑制療法を受けていた.2011年6月から血便が持続するため9月に下部消化管内視鏡を施行したところ,S状結腸より肛門側に粘膜混濁,びらん,軽度の浮腫を認め左側大腸炎型の潰瘍性大腸炎と診断された.5-ASA製剤内服が開始されたが,症状は改善せず入院となった.入院後5-ASA製剤注腸が追加されたが,効果は不十分であった.ステロイドの増量はステロイド白内障のため,免疫抑制剤の増量は腎機能障害のため困難であった.そのため,第25病日より顆粒球吸着療法を併用するも第53病日の下部消化管内視鏡では病変は横行結腸まで拡大しており,症状も改善しなかった.内視鏡像では打抜き潰瘍などサイトメガロウイルス(CMV)感染に特徴的な所見は認めず,生検でも明らかな核内封入体は確認できず,血中CMV-antigenemiaも陰性であった.しかし,大腸組織CMV-DNAが陽性と判明したため 第66病日よりganciclovirの投与を開始したところ排便回数の減少を認め,第86病日に施行した下部消化管内視鏡にてもびらん,浮腫の改善を認め,第90病日に退院となった.腎移植後5年にわたり免疫抑制療法を受けている患者に発症した潰瘍性大腸炎であり,CMV感染に特徴的な内視鏡像を示さず,病理学的,血中CMV-antigenemiaにてCMV感染を証明できず,大腸組織のCMV-DNAによりCMV感染を診断し,抗ウイルス薬が有効であった症例である.免疫抑制療法下など臨床的にCMV感染が疑われる症例では積極的にCMVの検索を行う必要があると考えられ報告した.