教員情報 | 東邦大学

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理学部　化学科　構造有機化学教室
Structural Organic Chemistry Laboratory

教授：
　　幅田　揚一
講師：
　　桑原　俊介

■ 概要

食虫植物型分子の動的挙動を利用した機能物質の開発

銀イオンと錯体を形成すると芳香環側鎖が銀イオンを包むように構造が変化する食虫植物型分子（銀食い分子）について研究している．この挙動を応用して，錯体を形成するとキラリティーを増大する分子，金属センサーになる分子，二次的包接部位を形成する分子の開発を行っている．食虫植物型分子を「超分子集合体」を構築するための部品として利用する研究も行っている．

直鎖状配位子による超分子集合体の構築

ピリジン配位子を合成し，新しい超分子集合体をつくる研究を行っている．その一例として，ベンゼンをスペーサーとして持つ化合物とCu(hfac)2の２：３錯体は超分子の空孔内にテトラヒドロフランやクロロホルムを二分子包接することを見出している．

新規分子マシンの開発と応用

分子マシンとは, ナノスケールの分子構造体に一定の機械的運動をさせ, その動作により意図した仕事をさせるシステムであり, ナノテクノロジーの究極の目標と考えられている. 本研究では, 分子マシンの構成部品の一つであり, 光で回転する「分子モーター」の新規誘導体の開発を行っている. また, 分子モーターを生体高分子である DNA に結合させ, その高次構造を光照射によって自由に制御すること目指している.

キラル化合物の合成, 絶対配置決定法の開発

近年, 医薬品, 農薬, 食品, さらには機能性材料など, あらゆる分野でキラル化合物を扱うことの重要性が認識されている. 従って, キラル化合物をどのように効率的に合成するか, どのようにその光学純度, 絶対配置を決定するかということは重要な課題である. 本研究では, キラルアミン類, アルコール類の合成法の開発や, NMR, CD を用いた新規絶対配置決定法の開発を行っている.

■ Keywords

超分子化学, 分子認識, 自己組織化, キラル増幅, 分子マシン, 分子ローター

■ 当該年度の研究費受入状況

1.	科学研究費補助金, 基盤研究(C) 研究課題：銀食い分子の高機能化 (研究代表者：幅田揚一) 研究補助金：2500000円 (代表)
2.	科学研究費補助金, 若手研究(B) 研究課題：DNA 結合性分子モーターの開発とそのらせん構造制御 (研究代表者：桑原俊介) 研究補助金：500000円 (代表)

■ 教授・准教授・講師の学会・研究会の役員

幅田揚一

：社団法人私立大学情報教育協会化学教育FD/IT活用研究委員会委員

■ 当該年度研究業績数一覧表

研究者名

刊行論文

著書

その他

学会発表

その他
発表

和文

英文

和文

英文

国内

国際

筆
頭

共
著

筆
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著

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共
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著

演
者

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者

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演

幅田　揚一教授

理学博士

桑原　俊介講師

博士（理学）

計

／

0
(0)

／

3
(0)

／

0
(0)

／

研究者名	刊行論文		著書		その他	学会発表		その他発表
	和文	英文	和文	英文	その他	国内	国際	その他発表
	筆頭	筆頭	筆頭	筆頭	筆頭	演者	演者	演者
幅田　揚一教授理学博士		2					1
桑原　俊介講師博士（理学）		1					2
計	0	3	0	0	0	0 (0)	3 (0)	0 (0)

( )：発表数中の特別講演、招請講演、宿題報告、会長講演、基調講演、受賞講演、教育講演(セミナー、レクチャーを含む)、シンポジウム、パネル(ラウンドテーブル)ディスカッション、ワークショップ、公開講座、講習会

■ 刊行論文

原著
1.	Kuwahara S^†, Chamura R^†, Tsuchiya S^†, Ikeda M^†, Habata Y^＊^†： Chirality Transcription and Amplification by [2]Pseudorotaxanes. Chemical communications (Cambridge, England) 49 (22) ：2186-2188 , 2013
2.	Park S, Lee S-G, Jung J-H, Ikeda M^†, Habata Y^†, Lee S-S： Macrocycles Incorporating Isomeric Arms: Synthesis and Crystal Structures of Ligands and Their Mono-, Di- and Polynuclear Supramolecular Complexes. CrystEngComm 14 (20) ：6515-6523 , 2012
3.	Ikeda M^†, Kuwahara S^†, Lee S-S, Habata Y^＊^†： Effects of Structures of HgX₂ Complexes (X = CF₃SO₃ and Cl) with Chiral Bidentate Ligands on Circular Dichroism Spectra. Dalton transactions (Cambridge, England : 2003) 42 (8) ：3009-3014 , 2012
4.	Ikeda M^†, Kuwahara S^†, Lee S-S, Habata Y^＊^†： Anion-Controlled Circular Dichroism Spectral Changes in Hg²⁺ Complexes with a Chiral Bidentate Ligand. Inorganic chemistry 51 (13) ：7022-7024 , 2012
5.	Habata Y^＊^†, Taniguchi A^†, Ikeda M^†, Hiraoka T^†, Matsuyama N^†, Otsuka S^†, Kuwahara S^†： Argentivorous Molecules Bearing Two Aromatic Side-Arms: Ag⁺–π and CH−π Interactions in the Solid State and in Solution. Inorganic chemistry 52 (5) ：2542-2549 , 2013
6.	Nagatsugi F, Takahashi Y, Kobayashi M, Kuwahara S^†, Kusano S, Chikuni T, Hagihara S, Harada N： Synthesis of Peptide-conjugated Light-driven Molecular Motors and Evaluation of Their DNA-binding Properties. Molecular bioSystems 9 (5) ：969 -973 , 2013
7.	Habata Y^＊^†, Ikeda M^†, Yamada S^†, Takahashi H^†, Ueno S^†, Suzuki T^†, Kuwahara S^†： Argentivorous Molecules: Structural Evidence for Ag⁺–π Interactions in Solution. Organic letters 14 (17) ：4576-4579 , 2012
その他
1.	Park, Sunhong Lee, Seul-Gi Jung, Jong Hwa Ikeda, Mari Habata, Yoichi Lee, Shim Sun： Macrocycles incorporating isomeric arms: synthesis and crystal structures of ligands and their mono-, di- and polynuclear supramolecular complexes. CrystEngComm 14 (20) ：6515-6523 , 2012
2.	Ikeda, Mari Kuwahara, Shunsuke Lee, Shim Sung Habata, Yoichi： Anion-Controlled Circular Dichroism Spectral Changes in Hg2+ Complexes with a Chiral Bidentate Ligand. Inorg. Chem. 51 (13) ：7022-7024 , 2012
3.	Habata, Yoichi Ikeda, Mari Yamada, Sachiko Takahashi, Hiroki Ueno, Sumiko Suzuki, Takatoshi Kuwahara, Shunsuke： Argentivorous Molecules: Structural Evidence for Ag+-π Interactions in Solution. Org. Lett. 14 (17) ：4576-4579 , 2012
4.	Ikeda, Mari Matsu-ura, Aya Kuwahara, Shunsuke Lee, Shim Sung Habata, Yoichi： Hg2+-Sensing System Based on Structures of Complexes. Org. Lett. 14 (6) ：1564-1567 , 2012

■ 著書

1.	Harada N, Kuwahara S^†： CD Spectra of Chiral Extended p-Electron Compounds: Theoretical Determination of the Absolute Stereochemistry and Experimental Verification. Comprehensive Chiroptical Spectroscopy 167-215. John Wiley & Sons, Hoboken, USA, 2012

■ 学会発表

国内学会
1.	◎山崎智也^†, 桑原俊介^†, 幅田揚一^†：三つ葉型錯体(nano trefoil)の不斉誘起に対する溶媒の影響. 日本化学会第93春季年会, 草津, 2013/03
2.	◎谷口彩^†, 池田茉莉^†, 桑原俊介^†, 幅田揚一^†：発色団を持つアームドサイクレンの銀錯体の固体蛍光特性:側鎖部位の構造の効果. 日本化学会第93春季年会, 草津, 2013/03
3.	◎池田茉莉^†, 桑原俊介^†, 幅田揚一^†： Ag⁺およびHg²⁺を認識可能なイオンセンサー:発色団,配位部位の影響. 日本化学会第93春季年会, 草津, 2013/03
4.	◎中村将也^†, 山口昂^†, 幅田揚一^†, 桑原俊介^†：クォーターフェニル-キラルアミン連結体の立体配座解析. 日本化学会第93春季年会, 草津, 2013/03
5.	◎中澤光幸^†, 幅田揚一^†, 桑原俊介^†：ポルフィリンを連結した2-メトキシ-2-アリールプロピオン酸の合成. 日本化学会第93春季年会, 草津, 2013/03
6.	◎田崎信由^†, 幅田揚一^†, 桑原俊介^†： 2-メントキシ安息香酸による芳香族アルコールの光学分割・絶対配置決定. 日本化学会第93春季年会, 草津, 2013/03
7.	◎土屋翔^†, 茶村理絵^†, 池田茉莉^†, 桑原俊介^†, 幅田揚一^†： [2]擬ロタキサン形成によるアンモニウム塩のキラリティー転写. 日本化学会第93春季年会, 草津, 2013/03
8.	◎野口敏明^†, 幅田揚一^†, 桑原俊介^†： DNAの構造制御を目指した複素環型分子モーターの合成研究. 日本化学会第93春季年会, 草津, 2013/03
9.	◎谷口彩^†, 菊川薫^†, 桑原俊介^†, 幅田揚一^†：側鎖に発色団を導入したダブルアームドサイクレンの蛍光特性. 第9回ホスト・ゲスト化学シンポジウム, 札幌, 2012/05
10.	◎池田茉莉^†, 桑原俊介^†, 幅田揚一^†：デュアルモードセンサー分子によるAg⁺とHg²⁺イオンの選択的検出. 第9回ホスト・ゲスト化学シンポジウム, 札幌, 2012/05
11.	◎土屋翔^†, 茶村理絵^†, 桑原俊介^† , 幅田揚一^†： [2]擬ロタキサン形成による2級アンモニウムイオンのキラリティー転写. 第9回ホスト・ゲスト化学シンポジウム, 札幌, 2012/05
国際学会
1.	◎Habata Y^†, Ikeda M^†, Kuwahara S^†： Silvervorous Molecules: Structual Evidence for Ag⁺-pai Interactions in Solution. 21st IUPAC International Conference on Physical Organic Chemistry, Durham, UK, 2012/09
2.	◎Ikeda M^†, Yanagibori Y^†, Minagawa M^†, Kuwahara S^†, Habata Y^†： Rosamine-containing Ligand for Hg²⁺-ion Sensing. 21st IUPAC International Conference on Physical Organic Chemistry, Durham, UK, 2012/09
3.	◎Kuwahara S^†, Nakamura M^†, Yamaguchi A^†, Habata Y^†： A Highly Sensitive Probe for Chiral Discrimination of Primary Amines. 21st IUPAC International Conference on Physical Organic Chemistry, Durham, UK, 2012/09
4.	◎Ikeda M^†, Kuwahara S^† , Lee S S, Habata Y^†： Anion-controlled CD Spectral Changes in Hg²⁺ Complexes with a Chiral Bidentate Ligand. The 3rd International Conference on Molecular Sensors & Molecular Logic Gates, Seoul, Korea, 2012/07
5.	◎Kuwahara S^†, Nakamura M^†, Yamaguchi A^†, Habata Y^†： Chiral Sensing of Primary Amines by Quaterphenyl Derivatives. The 3rd International Conference on Molecular Sensors & Molecular Logic Gates, Seoul, Korea, 2012/07

^＊：Corresponding Author
^†：本学研究者