オバラ ケイスケ   Obara Keisuke
  小原 圭将
   所属   東邦大学  薬学部 薬学科
   職種   准教授
言語種別 日本語
発表タイトル モルモット結腸縦走筋のイソプレナリンによる弛緩反応に関与するβ-アドレナリン受容体サブタイプの薬理学的検討
会議名 第58回日本平滑筋学会総会
主催者 東北医科薬科大学消化器外科(柴田近教授)
学会区分 国内学会
発表形式 ポスター掲示
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎茅野大介†, 曽根知世†, 山﨑玖美†, 小原圭将†, 田中芳夫†
発表年月日 2016/08/19
開催地
(都市, 国名)
宮城県仙台市(東北医科薬科大学キャンパス内)
学会抄録 第58回日本平滑筋学会総会プログラム・抄録集 001-010
概要 【目的】平滑筋のβ-アドレナリン受容体(β-ADR)には、プロプラノロール(Prop)感受性β-ADR としてβ1 とβ2 が、Prop 非感受性β-ADR としてβ3 が存在することが知られている。モルモット消化管平滑筋に存在するβ-ADR については、すでにいくつかの薬理学的研究がなされ、食道ではβ1 が弛緩に関与し、胃底部・十二指腸・回腸・盲腸紐ではβ3 が弛緩に関与していることが示唆されている。一方、結腸平滑筋に存在するβ-ADR については、ほとんど報告が無い。本研究では、結腸縦走筋のイソプレナリ(ISO)による弛緩反応に関与するβ-ADR が、β1 とβ3 であることを示唆する結果を得たので、以下に報告する。【方法】Hartley 系雄性モルモットの結腸縦走筋標本を実験に供し、張力変化を等張性に記録した。Histamine にて持続性の収縮を惹起させ、β-ADR を介して誘発される弛緩反応を薬理学的に解析した。【結果】1)ISO の弛緩作用に対するProp の抑制結果から、Prop 感受性β-ADR とProp 非感受性β-ADR の関与が示唆された。2)Prop 非存在下及びProp 存在下で弛緩を誘発するカテコラミンの効力順位は、それぞれβ1 及びβ3 に対する順位と一致した。3)Atenolol、ICI-118,551 を用いた結果から、Prop 感受性β-ADR は主としてβ1 であると判断された。4)Prop 存在下でのbupranolol を用いた結果から、Prop 非感受性β-ADR は主としてβ3であると判断された。【考察】モルモット結腸平滑筋のISO による弛緩反応には、Prop 感受性β-ADR とProp 非感受性β-ADR が関与することが明らかとなった。Prop 感受性β-ADR には主としてβ1 が、Prop 非感受性β-ADR にはβ3 が関与する可能性が示された。