オバラ ケイスケ   Obara Keisuke
  小原 圭将
   所属   東邦大学  薬学部 薬学科
   職種   准教授
言語種別 日本語
発表タイトル ドコサヘキサエン酸(DHA)の血管弛緩作用とその機序に関する薬理学的検討
会議名 第7回先端分子薬理研究会
主催者 先端分子薬理研究会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎佐藤恭輔†, 西岡菜々子†, 金井啓祐†, 青木美歌†, 小原圭将†, 茅野大介†, 田中芳夫†
発表年月日 2013/12/07
開催地
(都市, 国名)
東京慈恵会医科大学(港区、東京)
概要 【目的】n-3系多価不飽和脂肪酸であるDHAは、循環系に対する保護効果を示すことが報告されている。その効果の一部はDHAの血管弛緩作用に起因すると考えられるが、これに関する研究報告は少ない。本研究では、DHAの血管弛緩作用の特徴を検討するとともに、その機序に関する知見を得ることを目的とし、特に、KチャネルとDHAの代謝物の役割に着目して、これらが関与する可能性を薬理学的に検討した。【方法】ラットの摘出動脈のリング標本を作製し、DHAとそのCYP代謝物による張力変化を等尺性に記録した。【結果・考察】①DHAは、α受容体よりもプロスタノイド受容体の刺激により収縮させた動脈をより強力に弛緩させた。この効果は、胸部大動脈と腸間膜動脈の両者で認められた。②DHAの弛緩作用に内皮は関与しなかった。③DHAの弛緩作用は高カリウム溶液や10-2 M TEAにより抑制されたが、IbTX、ChTX、apamin、10-3 M 4-APでは影響を受けなかった。④DHAは、CYP阻害薬存在下でもTP受容体アゴニスト(U46619)により収縮させた動脈を弛緩させたが、この作用は10-2 M TEAによって抑制されなかった。⑤DHAのCYP依存性エポキシゲナーゼ代謝物である16,17-EpDPEも、α受容体アゴニストよりもU46619により収縮させた動脈を強く弛緩させ、その作用は、高カリウム溶液や10-2 M TEAにより著明に抑制された。以上の結果から、①DHAはプロスタノイド受容体刺激により収縮させた血管を強く弛緩させることが示された。また、②DHAの血管弛緩作用は、DHA本体とCYP依存性エポキシゲナーゼ代謝物によりもたらされる、③DHA本体の作用はKチャネルを介さない機序によるが、CYP代謝物の作用にはnon-BKタイプのKチャネルの活性化が関与する可能性が示唆された。④プロスタノイド受容体選択的血管弛緩作用は、DHAの循環系保護効果の一端を担う可能性も示された。