サイトウ ケイコ
Saito Keiko
斉藤 敬子 所属 東邦大学 医学部 医学科(大森病院) 職種 助教 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | NICUで経験した先天性心疾患を合併した壊死性腸炎の検討 |
会議名 | 第58回日本周産期・新生児医学会 |
学会区分 | 国内学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎平林将明†, 斉藤敬子†, 石嶺里枝†, 荒井裕香†, 田中章太†, 森谷菜央†, 緒方公平†, 豊田理奈†, 日根幸太郎†, 水書教雄†, 荒井博子†, 増本健一†, 与田仁志† |
発表年月日 | 2022/07/11 |
開催地 (都市, 国名) |
横浜 |
開催期間 | 2022/07/10~2022/07/12 |
学会抄録 | 日本周産期・新生児医学会雑誌 58,234 2022 |
概要 | 【緒言】壊死性腸炎(NEC)は腸管の未熟性に起因し低出生体重児に
発症することが多いが,先天性心疾患(CHD)を有する場合には成熟 児でも発症することがある.今回我々は,CHDに合併したNECの 臨床像を明らかにするため当院で経験した症例について検討した. 【方法】2010年4月から2021年9月に当院で経験した,CHDに合併し たNEC症例を対象とした.対象について出生体重,在胎週数,性別, CHDの内容,NECの発症時期と治療,CHDに対する外科介入時期, 転帰について診療録より後方視的に検討した. 【結果】対象期間中,NEC症例は9例であった.そのうち,CHDに合 併したNEC4例を対象とした.出生体重は2514g(中央値),在胎週数 の中央値は37週5日(中央値)であった.症例は純型肺動脈閉鎖,完 全大血管転位症I型,房室中隔欠損症+肺動脈狭窄症,心室中隔欠損 症+動脈管開存症がそれぞれ1例であった.NEC発症は日齢12.5(中 央値),CHD外科介入は日齢15(中央値),動脈管依存性疾患は4例中 3例であった.房室中隔欠損症+肺動脈狭窄症の1例はNECが原因で 死亡した. 【考察】NECの発症時期,CHDの外科治療の時期ともに生後2週間前 後で,過去の報告と乖離の無い結果であった.動脈管依存性疾患が 多く,血行動態的には肺血管抵抗が下がる時期にNECを発症しやす いと考えられた.CHDの合併はNECのリスク因子であり,CHD症 例ではNECによる有害事象を最小限にとどめるために,CHDに対 して適切なタイミングで治療介入することが重要である. |