サイトウ ケイコ   Saito Keiko
  斉藤 敬子
   所属   東邦大学  医学部 医学科(大森病院)
   職種   助教
言語種別 日本語
発表タイトル 双胎間輸血症候群の診断で胎児治療を行った双胎児の1歳6ヵ月での発達評価
会議名 第58回日本周産期・新生児医学会
学会区分 国内学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎永島絵理子†, 緒方公平†, 豊田理奈†, 斉藤敬子†, 日根幸太郎†, 水書教雄†, 荒井博子†, 増本健一†, 中田雅彦†, 与田仁志†
発表年月日 2022/07/11
開催地
(都市, 国名)
横浜
開催期間 2022/07/10~2022/07/12
学会抄録 日本周産期・新生児医学会雑誌 58,261 
概要 【目的】双胎間輸血症候群(以下TTTS)の胎児鏡下レーザー凝固術
(以下FLP)の実施により,胎児死亡や後遺症が残る確率は飛躍的に
減少している.今回は,当院でFLPを実施した双胎児の1歳6ヵ月時
点での発達評価を,TTTSを発症していない双胎児および単胎児と
比較して評価することとした.
【対象・方法】2016年~2019年に出生した双胎児216名のうち,発達
検査の実施が可能であった36名(平均週数31.9±3.60),平均体重
1595.7±549.8)),およびフォローアップ外来の対象となった単胎
児32名(平均週数31.5±4.8),平均体重1568.3±822.5))を調査対象
とした.分析は,新版K式発達検査2001の結果をもとに,FLPの有
無,在胎週数(28週未満,28-31週,32週以上),出生体重(1500g未満,
1500g以上),受血児・供血児で群分けを行い,DQの比較を行った.
【結果】FLPを実施した双胎児は,TTTS無の双胎児と比べ,認知・
適応,修正の認知・適応領域のDQが低かった(p<.05).受血児と供
血児の比較では,全ての領域でDQに差は認められなかった.受血
児・供血児・単胎児の比較においては,全ての領域でDQに差は認め
られなかった.全双胎児における在胎週数の比較では,在胎28週未
満は,その他の2群と比べDQが有意に低かった(p<.05).出生体重
が1500g未満の児は,1500g以上の児と比べ,姿勢・運動,認知・適
応,全領域のDQが低かった(p<.05).
【結論】FLP実施例と単胎児の発達に差がないことから,FLPが発達
予後に良好な影響を与える可能性が示唆される.さらに3歳時点で
の発達評価も検討予定である.