ヒガイ コウジ
Higai Koji
檜貝 孝慈 所属 東邦大学 薬学部 薬学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | ノルアドレナリンによるラット排尿筋の弛緩反応に関わるβ-アドレナリン受容体サブタイプの薬理学的検討 |
会議名 | 第60回日本平滑筋学会総会 |
主催者 | 中田浩二教授(東京慈恵会医科大学臨床検査医学) |
学会区分 | 国内学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎小原圭将†, 鈴木清那†, 柴田寛子†, 米山尚希†, 八巻史子†, 檜貝孝慈†, 田中芳夫† |
発表年月日 | 2018/08/17 |
開催地 (都市, 国名) |
東京都港区(東京慈恵会医科大学) |
学会抄録 | 第60回日本平滑筋学会総会プログラム・抄録集 78-78 |
概要 | 【背景】β-アドレナリン受容体(β-AR)にはβ1-β3の3種類のサブタイプが存在することが知られている。膀胱平滑筋ではβ-ARはその弛緩制御に重要な役割を果たしており、特にβ3-ARの活性化が膀胱平滑筋の弛緩反応を引き起こして膀胱容量を増加させることにより過活動膀胱を改善することが報告されている。しかし、交感神経伝達物質であるノルアドレナリン(NA)が、膀胱平滑筋の弛緩反応を誘発するβ3-ARの内因性リガンドとして働く可能性についての十分な知見は得られていない。本研究では、ラット膀胱平滑筋組織を用いてNAがβ3-ARの内因性リガンドとなる可能性を検証した。【方法】Wistar系雄性ラットから摘出した膀胱平滑筋をメタコリン(3 × 10-5 M)で収縮させ、NAによる弛緩反応に対する各種β-AR拮抗薬の影響を検討するとともに、β1、β2、β3-ARのmRNA発現を検討した。【結果】1)ラット膀胱組織にはβ1、β2、β3-ARすべてのmRNAが発現していた。2)NAによる弛緩反応は、atenolol(10-6 M; 選択的β1-AR拮抗薬)、ICI-118,551(3 × 10-8 M; 選択的β2-AR拮抗薬)、propranolol(10-7 M; 非選択的β-AR拮抗薬)、bupuranolol(10-7 M; 非選択的β-AR拮抗薬)により有意に抑制されなかった。3)Propranolol(10-6 M)存在下、NAによる弛緩反応は、bupuranolol(3 × 10-7-3 × 10-6 M)及びSR59230A(10-7-10-6 M; 選択的β3-AR拮抗薬)により競合的に拮抗され、そのpA2値はそれぞれ、6.64、7.27と算出された。【結論】ラット膀胱平滑筋においてNAはβ3-ARを介して弛緩反応を引き起こし、β3-ARの内因性リガンドとなりうると考えられた。 |