フジイ タケシロウ   Fujii Takeshiro
  藤井 毅郎
   所属   東邦大学  医学部 医学科(大森病院)
   職種   教授
言語種別 日本語
発表タイトル 教育プログラム2.熟練医から伝える移植手技.小児先天性心臓外科領域における血管吻合の基本手技.
会議名 第33回腎移植・血管外科研究会
学会区分 国内学会
招聘 招聘
発表形式 口頭
講演区分 特別講演・招待講演など
発表者・共同発表者◎小澤 司†,片山雄三†,塩野則次†,川田幸太†,亀田 徹†,布井啓雄†,大熊新之介† ,片柳智之†,益原大志†,藤井毅郎†,渡邉善則†
発表年月日 2017/07/08
開催地
(都市, 国名)
小田原
概要 【背景】先天性心疾患とそれに付随する手術術式は,多種多様であり,血管吻合には多くの繊細な要素が加味される.【方法】(Case 1)生後35日,体重2.8kg,重症肺動脈狭窄を有する乳児に対するright modified Blalock-Taussig短絡術.(Case 2)生後12日,体重3.0kg,大動脈弓離断症の新生児に対して,下行大動脈断端を大動脈弓切開口に以下の手順で端側吻合.(Case 3)生後15日,体重2.6kg,完全大血管転位症を有する新生児に対する動脈スイッチ手術(Jatene手術).【結果】血管吻合法は,ほぼ2つのパターンに集約されていた.一方は,後壁のfar sideからnear sideへ連続縫合を進めるパターンA,もう一方は後壁の中央部で結紮してから,far sideとnear side(左右側壁方向)へ連続縫合を進めるパターンBである.両者のパターンの大まかな使い分けは吻合口の口径が近似していればパターンA,口径差が大きければパターンBが良いと考えている.いずれのパターンにおいても前壁中央部にstay sutureを置き,良好な吻合内腔面の視野を得るようにし,また吻合口の両端部付近にも可及的に留め糸を置くことで,purse-string effectによる狭窄を防止している.【結論】滞りのない迅速かつ正確な運針による血管吻合を行うためには,パターン化された単純な吻合様式は得策であり,執刀医のみならず,助手や器械出しのメンバーにも操作手順の先読みが可能となる.吻合様式のパターン化は有効かつ安全な方策と考えている