オバラ ケイスケ
Obara Keisuke
小原 圭将 所属 東邦大学 薬学部 薬学科 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 各種抗うつ薬によるモルモット膀胱平滑筋の収縮抑制効果の検討 |
会議名 | 第56回日本平滑筋学会総会 |
主催者 | 峯徹哉教授(東海大学医学部内科学系消化器内科領域主任教授) |
学会区分 | 国内学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎宇野準二†、川端由香†、辻香澄†、野村恵子†、小原圭将†、茅野大介†、吉尾隆†、田中芳夫† |
発表年月日 | 2014/08/07 |
開催地 (都市, 国名) |
新横浜プリンスホテル(横浜市、神奈川県) |
学会抄録 | 第56回日本平滑筋学会総会プログラム・抄録集 46-46 |
概要 | 【背景・目的】近年、うつ病性障害の患者数が著しく増加している。この精神疾患に対しては、新規抗うつ薬(SSRI:選択的セロトニン再取り込み阻害薬、SNRI:セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬、NaSSA:ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬)が数多く登場したことにより、患者の症状により適した治療薬の選択が可能となりつつある。また、SSRIやSNRIは、三環系・四環抗うつ薬と比較すると、抗コリン作用が軽減されているといわれている。しかしながら、抗コリン作用に起因すると考えられる尿排出機能障害という視点からみた場合、現在臨床応用されている抗うつ薬がどの程度この下部尿路機能障害を誘発しうる可能性があるかについては、薬物横断的な吟味が必ずしも十分とはいえない。本研究では、モルモット膀胱平滑筋の収縮反応に対する抑制効果を比較検討することで、この疑問点の解明を試みた。
【方法】モルモットから摘出した膀胱の排尿筋標本を作製し、アセチルコリン(ACh)の濃度反応曲線に対する各種抗うつ薬の影響を検討した。 【結果】古典的な三環系抗うつ薬であるクロミプラミン、トリミプラミン、アミトリプチリン、ノルトリプチリンおよびNaSSAのミルタザピン(3×10-7 - 10-5 M)は、AChの濃度反応曲線を濃度依存的に右方に移動させた。また、その他の三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬、SSRI、SNRIの一部も高濃度領域において、AChによる収縮反応を抑制した。一方、非三環系抗うつ薬であるトラゾドン、SSRIのフルボキサミン、エスシタロプラムおよびSNRIのミルナシプラン(3×10-7 - 10-5 M)は、AChの濃度反応曲線に対して顕著な影響を与えなかった。 【考察】他の抗うつ薬に比べて、古典的な三環系抗うつ薬およびNaSSAは、抗コリン作用に起因する尿排出機能障害を引き起こす可能性が高く、トラゾドン、フルボキサミン、エスシタロプラム、ミルナシプランは、その可能性が少ないことが示唆された。 |