フジイ タケシロウ
Fujii Takeshiro
藤井 毅郎 所属 東邦大学 医学部 医学科(大森病院) 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 4点スクエア固定・巾着補強法によりspiral ring付きグラフト中枢側吻合を行なったRV-PA shunt-Norwood手術の1例 |
会議名 | 第66回日本胸部外科学会定期学術集会 |
学会区分 | 国内学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | シンポジウム・ワークショップ パネル(公募) |
発表者・共同発表者 | ◎小澤 司†,片山雄三†,塩野則次†,片柳智之†,佐々木雄毅†,大熊新之介†,布井啓雄†,藤井毅郎†,高月晋一†,池原 聡†,佐地 勉†,与田仁志†,渡邉善則† |
発表年月日 | 2013/10 |
開催地 (都市, 国名) |
仙台 |
学会抄録 | Gen Thorac Cardiovasc Surgery 61(suppl),724-724 2013 |
概要 | 【背景】Norwood手術におけるRV-PA shuntは,術後の循環動態において有利であり,左心低形成症候群の手術成績向上に果たした役割は大きい.しかし近年,RV-PA shunt中枢側の筋性・内膜肥厚による吻合部狭窄が問題視されつつある.そこで同部の狭窄を回避する目的で,以下の方法によりRV-PA shuntの中枢側吻合を行なった1例を供覧する.【症例】生後2ヶ月男児.体重3.5 kg.日齢16に bilateral PABを施行.診断はAS & MS & hypo-LV.【手術】Main PA切断後に bilateral PABを解除.Spiral ring付きグラフトのカフをtrimmingし PA末梢側に吻合.新大動脈弓を再建後,6 mmパンチャーを用いて RV前壁にグラフト挿入口を作成.グラフト先端から約 5〜 6mm離れたポイントに CV6を外内で刺入し,RV壁を内外で刺出するマットレス縫合を 4点スクエア(正方形)に置いた(図 1).次いでグラフトを RV内腔に挿入しながら 4点マットレス縫合を全て結紮しグラフト内腔とRV内腔面を固定.さらにグラフト挿入口の周囲表層に巾着縫合を1針のみ加えてRV-PA shuntの中枢側吻合を完了(図2),Norwood手術を終えた.患児は軽快退院となり,右心バイパス待機中である.【考察・まとめ】RV-PAシャントの中枢側吻合に関して,本術式の利点は以下の通りである.(1)手技的に簡便である.(2)各マットレス縫合糸は,グラフト先端からRV壁の厚み分を考慮した位置に刺入されているため,グラフト内腔面がRV内腔面に固定され,さらにスクエアの4頂点方向に開大される.(3)Spiral ringは周囲心筋層の増殖・肥厚や物理的刺激からグラフト内腔を均等に防御し,吻合部狭窄の回避に有効な可能性がある.(4)吻合口周囲に浅い巾着縫合を1針補強するだけで止血効果は十分あり,本例においても出血は認められなかった.以上,Norwood手術において 4点スクエア固定・巾着補強法を用いてRV-PA shuntを行なった1例をビデオにて供覧する. |