シラガ ノブユキ   Shiraga Nobuyuki
  白神 伸之
   所属   東邦大学  医学部 医学科
   職種   特任教授
言語種別 日本語
発表タイトル 乳腺に対する造影超音波の試み
会議名 第70回日本臨床外科学会
学会区分 国内学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎金澤真作†, 緒方秀昭†, 馬越俊輔†, 齊藤芙美†, 密田亜希†, 羽鳥努†, 白神伸之†, 澁谷和俊†, 金子弘真†
発表年月日 2008/11
開催地
(都市, 国名)
東京
学会抄録 日本臨床外科学会雑誌 69(増刊),491 2008
概要 【はじめに】今回、Bモード画像で比較的類似していた2例で造影超音波での良悪の鑑別の可能性などを検討した。
【方法】ソナゾイドは推奨量( 0.015ml/kg )の半量を経静脈投与。診断装置は東芝aplio XG、探触子はPLT-805ATを用いて観察した。
腫瘍の評価は時間輝度曲線( TIC )やParametric imageなどで行った。
【症例】症例1:84才女性。主訴は左C領域の腫瘍。マンモグラフィーは、左M領域に辺縁明瞭、平滑な腫瘍を認めカテゴリー4。Bモード画像では、やや楕円形、辺縁明瞭で内部エコーは比較的均一で一部に嚢胞性変化を含む17mm大の腫瘍。細胞診はclass III。病理診断は非浸潤性乳管癌であった。症例2:44才女性。主訴は右乳頭近傍AC領域の腫瘍。マンモグラフィーでは、明らかな腫瘍を認めなかった。Bモード画像では、楕円形、辺縁明瞭で内部エコーは比較的均一で後方エコー増強を伴う17mm大の腫瘍。細胞診はclass IIIa。病理診断は線維腺腫であった。
【結果】いずれの症例でも腫瘍のTICは急峻に立ち上がりピークに達し、その後やや緩徐に輝度が低下しプラトーになった。TICほぼ同様であったが、造影剤注入からTIC立ち上がりまでが症例1の約15秒後に対し、症例2は約3秒後から立ち上がっていた。Parametric Imageでは、いずれも腫瘍も中央から辺縁へ造影されていた。造影剤注入からTIC立ち上がりまでの時間が、腫瘍を形成する病変で良悪を鑑別する上でのポイントとなる可能性が示唆された。