イシダ マサヒロ   Ishida Masahiro
  石田 政弘
   所属   東邦大学  医学部 医学科(大橋病院)
   職種   教授
論文種別 症例報告
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 視神経乳頭の腫脹から猫ひっかき病の診断に至った2例
掲載誌名 正式名:臨床眼科
ISSNコード:03705579
出版社 (株)医学書院
巻・号・頁 72(8),1141-1148頁
著者・共著者 渡邊 天翔,市川 良和,今村 裕,石田 政弘
発行年月 2018/08
概要 <文献概要>目的:視神経乳頭の浮腫で初発し,Bartonella henselae抗体が陽性で,猫ひっかき病と診断した2症例の報告。症例:2症例とも男性で,年齢は27歳と52歳である。いずれも片眼性で,羞明または見えにくさが主訴であった。両患者ともネコの飼育歴はなかった。所見と経過:いずれも片眼のみに病的所見があり,患眼の矯正視力はそれぞれ1.2と0.04であった。1例には乳頭浮腫と網膜静脈炎が初診時にあり,他の1例には乳頭浮腫と漿液性網膜剥離があった。両症例とも黄斑部に脂質沈着が生じた。両症例とも血清学的にB.henselae抗体が陽性で,猫ひっかき病と診断した。1例にはプレドニゾロン内服,他の1例にはステロイドパルス療法と抗菌薬投与を行った。両症例とも寛解し,それぞれ1.2と0.8の最終視力を得ている。結論:ネコの飼育歴または濃厚接触がなくても,乳頭浮腫,網膜静脈炎,黄斑部の脂質沈着などがあれば,猫ひっかき病の可能性がある。