テラハラ アツロウ   Terahara Atsuro
  寺原 敦朗
   所属   東邦大学  医学部 医学科(大森病院)
   職種   教授
論文種別 総説
言語種別 日本語
査読の有無 査読なし
招待の有無 招待あり
表題 肺癌の集学的治療 放射線科 放射線治療
掲載誌名 正式名:東邦医学会雑誌
ISSNコード:00408670
巻・号・頁 61(3),139-141頁
著者・共著者 宮本一成 †, 寺原敦朗 †, 塚田庸一郎 †, 片野厚人 †, 清水友理 †
担当区分 2nd著者
発行年月 2014/05
概要 臨床病期IIIA, B期の進行肺癌の治療成績はいまだ不良であり,集学的治療として術前化学放射 線療法が選択される場合がある. IIIA期N2を対象とした第3相試験が行われており, Intergroup Trial O139(INTO139)は,化学放射線 療法に手術を加えた群と放射線治療継続群を比較し,5年生存率はそれぞれ27.2%と20.3%で有意差はな かった.European Organisation for Research and Treatment of Cancer(EORTC)08941試験では,化学 療法奏功例を対象に外科切除群と放射線治療群とを比較し,5年生存率15.7%,14%とやはり有意差なく, いずれも術前治療+外科治療の意義を証明できなかった. 当院でも切除困難症例に対して,術前化学放射線療法を施行しており,5年生存率42.7%と,前述の臨床 試験と比較して良好であったが,短い経過観察期間やselection biasの影響等も考慮する必要がある. 術前化学放射線療法の意義についての明確なエビデンスはないが,臨床上有用である可能性はあり,関連 各診療科が協議を行い,適切に症例を選んで適応することで成績改善を図っていきたい.