ヤマシタ ナオヤ
  山下 直哉
   所属   東邦大学  薬学部 薬学科
   職種   講師
研究期間 2021/04/01~2023/03/31
研究課題 新たな乳がん治療薬を目指したアリル炭化水素受容体アゴニストの検討
実施形態
研究委託元等の名称 日本学術振興会
研究種目名 若手研究
研究機関 同志社女子大学
研究者・共同研究者 山下 直哉
概要 これまでに申請者は、アリル炭化水素受容体(AhR)アゴニストがAhR依存的に乳がん腫瘍様塊の形成を抑制すること、さらに、そのメカニズムの一端を明らかにしている。しかしながら、そのメカニズムについては未だ不明な点が残されている。そこで本研究では、がんの悪性化に関与する細胞内シグナル伝達経路に対するAhRアゴニストの影響を検討することとした。 本年度は、様々ながんの悪性化に関与するヒト上皮成長因子受容体(HER)の発現に対するAhRアゴニストの影響を検討した。その結果、ヒト乳がん細胞株MCF-7およびT47D細胞において、HER1(EGFR)とHER4遺伝子の発現が外因性・内因性AhRアゴニストにより減少することを見出した。また、AhRアゴニストによるEGFRとHER4の発現減少は、AhR依存的であることをsiRNAによるAhRの発現抑制およびCRISPR/Cas9によるAhRノックアウト細胞株を用いた実験により明らかにした。さらに、AhRアゴニストによるEGFRおよびHER4を介したシグナル伝達経路への影響を検討するために、EGFRとHER4のリガンドを用いて、その下流タンパク質のリン酸化を評価した。その結果、EGFRとHER4のリガンドにより惹起されたERKのリン酸化がAhRアゴニストの前処理により抑制されることを見出した。 以上のことから、ヒト乳がん細胞株において、AhRアゴニストはEGFRおよびHER4の発現を抑制し、それらを介した細胞内シグナル伝達経路を抑制する可能性を見出した。
PermalinkURL https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K15307