ワタナベ ヨシノリ
Watanabe Yoshinori
渡邉 善則 所属 東邦大学 医学部 医学科 職種 特任教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 左室心筋緻密化障害と重症肺高血圧を合併した乳児VSDに対する心内修復術. |
会議名 | 第71回日本臨床外科学会総会 |
学会区分 | 国内学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎小澤 司†,原 真範†,佐々木雄毅†,片柳智之†,益原大志†,濵田 聡†,吉原克則†,高梨 吉則,渡邉 善則†,小山 信彌†. |
発表年月日 | 2009/11/21 |
開催地 (都市, 国名) |
京都,日本 |
概要 | 【緒言】これまで左室心筋緻密化障害(left ventricular noncompaction: LVNC)を合併した先天性心疾患(CHD)に対する心内修復術(ICR)の報告は稀である。今回、LVNCを合併した乳児VSDの2例を経験したので報告する。 【症例1】生後4ヵ月、男児。鬱血性心不全のため入院となり、膜様部型VSDに加えてLVNCと診断。心臓カテーテル検査では、PA圧はAo圧と等圧、L-R shunt ratio=77%、Qp/Qs=4.9, Rp=3.1 WU・m2。ICRを施行し人工心肺から順調に離脱したが、LOSに陥り腹膜透析(PD)を要した。さらにPH crisisを合併し一酸化窒素(NO)吸入療法を開始。徐々に循環動態は安定。PDから離脱。NO吸入は、シルデナフィル投与に切り替えられた。在宅酸素療法(HOT)付きで退院となったが、術後4年を経過した現在、HOT、シルデナフィルともに離脱し元気である。 【症例2】生後5ヵ月、女児。心エコーによりVSD、LVNCと診断。心臓カテーテルでは、PA圧はAo圧の9割、L-R shunt ratio=57%、Qp/Qs=2.3, Rp=2.7 WU・m2。ICRを施行したが、術後LOS、腎不全からPDを要し遷延するPHに対してNO吸入療法を行った。術後1週でPD、NOから離脱し軽快退院。術後7ヵ月を経過した現在、元気に外来通院中である。 【結語】LVNCに起因する心拍出量低下によりPHが増幅された可能性が考えられた。LVNC、PHを合併したCHDにおいて、NO吸入やシルデナフィルをはじめとするPH治療が重要と考えられた。 |